Googleは、「ユーザーに対して極端に悪質なサービス」を提供していると思われるサイトにペナルティを課すため、検索アルゴリズムを変更した。これはある業者が自らの悪質な態度について、検索エンジンにおける最適化の戦略のためだと正当化したというNew York Timesに書かれたある事件を受けてのことである。
Googleのフェロー兼サーチエンジニアのAmit Singhal氏が米国時間12月1日、Googleのブログで変更を公表した。Singhal氏はブログで、「Rodriguezさんの恐ろしい経験に関する記事を読み、われわれはぞっとした」と述べている。26日付けのNew York Timesの記事では、DecorMyEyes.comというサイトで買い物をしたClarabelle Rodriguezさんの経験を取り上げている。Rodriguezさんはクレジットカードで眼鏡を購入したが、偽造品と思われる商品が届いたため、サイト所有者のVitaly Borker氏に返金を求めたが言い争いとなり、その後口汚く罵られたという。
Borker氏は消費者擁護サイトに自ら投稿し、自身の会社に関するネガティブなコメントが掲載されたとしても、そのおかげでGoogleの検索結果におけるランキングが上がるため喜んでいると主張している。もっとも、複数の専門家によれば(ほとんどのサイトが「no follow」属性をBroker氏のサイトへのリンクに追加したため)実際にはそのようなレビューがBorker氏にとって有利に働いていたわけではないとのことだが、それでもGoogle側は、Googleアルゴリズムを形成する数百の要素に、ビジネス倫理の概念を組み込むことを決定したという。
Singhal氏はブログで、「われわれは数日かけてアルゴリズムソリューションを開発した。このアルゴリズムはNew York Timesに掲載されたような業者や、われわれの意見では『ユーザーに対して極端に悪質なサービス』を提供しているその他の業者を発見してくれる」と述べている。また、「われわれが検索ランキングに組み込んだアルゴリズムは、この問題に対する手始めのソリューションである。その結果、Googleユーザーはより良いサービスを受けられるようになっている」とも述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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