米国最大の移動体通信事業者Verizon Wirelessが契約者に「mystery fees(不可解な料金)」を請求した問題で、米連邦通信委員会(FCC)は米国時間10月28日、Verizonが2500万ドルを支払うことで和解したと発表し、大きな政治的勝利を手にした。
ネット中立性などの問題でFCCがこれまで積極的な動きを示してこなかったことに不満を訴える向きもあるが、FCCはこのほど、Verizonが過剰請求していた消費者に5000万ドル以上を返金するだけでなく、さらに2500万ドルを米財務省に支払うことで同社と合意したと発表した。
この金額はFCC史上最高額であり、和解によってこれらの過剰請求に対するFCCの10カ月に及ぶ調査が終了すると、FCCは声明で述べた。Verizonは10月に入り、約1500万人の顧客に少なくとも5280万ドルを返金する計画を示した声明を発表した。同社はまた、今後消費者が不可解な料金を請求されることのないようにすると約束した。
FCCの執行局は2010年1月、膨大な数の消費者がこれまでにないデータ利用料を請求されたと苦情を寄せたことを受けて、Verizonの調査に着手した。この調査は従量制のデータ料金に重点を置くものだった。Verizonは利用データ1Mバイトにつき1.99ドルを課金している。無制限データプランの契約者ではないこうした顧客が苦情を訴えていた。
従量制で契約している約1500万人の顧客が、2007年11月から現在までの3年間にわたってデータ利用料を実際に過剰請求されたか、過剰請求された可能性のあることが調査により明らかになった、とFCCは述べた。今回の和解内容によるとこういった料金は、一部のアプリケーションが勝手にインターネットにアクセスしてデータ転送を開始してしまったり、ユーザーが何かをクリックしたときに予期しない形でウェブに接続されたりして発生したものだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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