そうはならない。少なくとも今のところは、iOSのApp Storeのように、AppleがMac App Storeの門番のような役割をすることはない。CDやUSBキー、ウェブなど、ほかの方法でソフトウェアを購入してインストールすることはまだ可能だ。Jobs氏の言葉を借りると、App StoreはMacにソフトウェアを導入する唯一の手段ではないが、「最善の手段」ではある。
しかし将来的には、Appleがいずれこのソフトウェアダウンロード方法を中心に据えるであろうことは想像に難くない。Jobs氏は、Macイベントで発表した「MacBook Air」の新モデル2機種を、「MacBookの未来」と呼んだ。新MacBook Airはいずれも光学ドライブを搭載していない。そのため、App Storeやウェブからのダウンロードが、最終的にほとんどのデスクトップソフトウェアの配布方法になるとJobs氏が考えている可能性は高い。
まだはっきりしていない。Appleが開発者にガイドラインを提供したばかりであることを考えるとなおさらだ。しかし、Appleが20日に披露した同社自身の「Pages」のようなネイティブアプリケーションが提供されることは考えられる。Mac App Storeはすべての人に開かれているが、最も大きな恩恵を受けられるのは、箱に入れて販売するのが困難な小規模アプリケーションだろう。
売り上げの30%をApple、70%を開発者が受け取るというシステムは、Appleの力を借りなくてもMacユーザーの興味を引くことのできる大規模な開発者にとって、受け入れがたいものかもしれない。
Mac App StoreがMacのソフトウェアを手に入れるための唯一の手段になるわけではない。しかし、その利便性は非常に魅力的だ。では、Appleの小売りパートナーはこの新しい配布方法について、どのように感じるだろうか。Best Buyや、米国外のAppleの小売りパートナーは、パッケージ版のソフトウェアを販売しているが、Appleがその売り上げの一部を奪うことになるかもしれない。
ほかにも販売手段があるのに、売り上げの30%をAppleに差し出す人などいるのだろうか。先にも述べたように、大規模なソフトウェアメーカーはこのアイデアをそれほど歓迎しないかもしれないが、小規模なソフトウェアメーカーが関心を抱く可能性は非常に高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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