Huntsinger氏は、Schulz氏が同博物館(Schulz氏の家族がサンタローザに所有している土地に建てられた)が必要だと考えた理由を話してくれた。1つは、ほとんどの人がオリジナルの「ピーナッツ」アートを見る機会が一度もないということだ。また、博物館を建設することで、一般の人々が原画を見られるようになり、「ピーナッツ」とその作者であるSchulz氏に捧げられた、絶えず変わる展示セットを鑑賞できるようにもなる。
Schulz氏は「ピーナッツ」を連載した50年間で、1万7897点の作品を描いてきた。博物館のコレクションには、そのうちの約7000点のオリジナル作品が含まれている。一般の人々はそのアーカイブのすべてを閲覧することはできないが、現在、「新たな領域の模索:ピーナッツにおける試み(Searching out new territory: Experimenting in Peanuts)」と呼ばれる素晴らしい展示コーナーが設けられており、来館者はSchulz氏が有名なキャラクターたちを使って試したアイデアの一部を多くのオリジナル作品の中に見ることができる。
例えば、「ピーナッツ」の長い歴史のほぼすべてにおいて、子供と動物以外のキャラクターが登場することはなかった。しかし、1954年5月の4週間、Schulz氏は日曜版の中で、大人(少なくとも大人の足と胴体)を登場させるという試みを行っている。今見るとショックを受ける。その大人たちは完全に場違いだからだ。
Schulz氏が行った(そして明らかに断念した)別の実験は、チャーリー・ブラウンの作中での自信の度合いに関するものだった。皆がチャーリー・ブラウンに関して持っているイメージは、常に不安を抱いている間抜けなキャラクターで、いつも自分の下からフットボールを抜き取られて、一人ぼっちで憂うつになっているというものだ。しかし、展示コーナーに陳列されている「ピーナッツ」のミニシリーズを見ると、初期のころは、チャーリー・ブラウンが実際には自信に満ちあふれていたことが分かる。あまりにも自信過剰なので、傲慢な印象を与えるほどだ。
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