シリコンバレーの日刊紙San Jose Mercury Newsが最近の記事で、Appleが主に「iPad」向けの新聞購読サービスをまもなく発表すると報じている。
記事では匿名の情報筋の話として、新聞社のアプリから発生する広告売上のうち、Appleが最大で40%を受け取る可能性があると伝えている。またこの情報筋は、新聞購読料についても、30%がApple側に入るだろうと述べている。
その見返りとして、Appleはすべての購読サービスを同社のApp Storeで提供するという。ユーザーの購読料金支払い方法に関する詳細は、同紙の報道では明らかにされていない。
報道によると、新聞社の広告売上を向上させるため、Appleは新サービスの購読者を対象とした「オプトイン機能」を開発することを決定したという。これにより、Appleは同プログラムへの参加を同意した購読者について、「報道機関が広告主を集める際にきわめて重要なデータ」を新聞社と共有できる。
現在はThe Wall Street Journal(WSJ)が、同紙のiPad向けコンテンツの利用に1週間あたり3.99ドルを課金している。また、同紙のiPadアプリでは、7日間の記事アーカイブも提供されている。しかし、一部の新聞社はiPadアプリの開発に腰が重く、これはAppleとの交渉で生じている問題が理由だと伝えられている。
2月には、Financial Timesが、Appleと出版各社は「購読者情報の所有権と価格設定」の条件交渉について問題を抱えていると報じた。当時は、iPadアプリから発生する売り上げの30%を受け取るというAppleの方針が出版社にとって問題とされていた。またAppleは出版社が広告活動に用いる顧客情報の共有を渋り、これに出版社側が感情を害したとFinancial Timesは伝えていた。
San Jose Mercury Newsの記事には雑誌に関する言及はなく、これは今回の契約がAppleと新聞社の間に限られたものであることを示唆している。しかし、雑誌出版社の抱える問題が新聞社と同様のものであることを考えると、最終的にはAppleが雑誌出版社とも同じような契約を結ぶと考えるのが、理にかなっているように思われる。
Appleの広報担当者は電子メールで声明を出し、同社は「うわさや憶測にはコメントしない」としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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