マイクロソフトは9月16日、東京ゲームショウ2010で「Xbox360のビジョンおよび2010年事業戦略」をテーマにした基調講演を開催した。
Microsoft Game Studios担当コーポレート バイスプレジデントのフィル スペンサー氏とマイクロソフト 執行役 常務 ホーム & エンターテイメント事業本部長の泉水敬が登壇し、国内クリエイターによる7つの新作タイトルを紹介した。
フィル スペンサー氏は、「日本が作り出すゲームは、世界が愛するゲーム」と日本のパブリッシャーを重要視していることをアピールする。日本のクリエイターによるゲームタイトルが世界で売り上げた金額は、Xbox向けのタイトルで10億ドルだったのに対し、Xbox 360では倍以上の21億ドルにまで成長したと発表。これはオンラインゲームサービスである「Xbox LIVE」の分は含まれていない数字だという。
現在のXbox LIVEにおいて、トップセールスタイトルの6つうち5つが日本のゲームタイトルだとしており、さらに日本のクリエイターにも多くのチャンスがあることをアピールした。
オンライン対戦も行えるXbox 360の人気ゲーム「Halo:Reach」は1日で2億円を売り上げ、新記録を出したという。「2010年のどの映画、どのエンタテインメントよりも上回る数字。Xboxのはずみはついている。新しいデザインの筐体も登場し、北米ではナンバーワンのゲームコンソール。ヨーロッパでもナンバーワン」とフィル氏は語った。
今回発表された中でも注目されるのは、日本国内で11月20日に発売を予定している、コントローラを必要としない新しいゲームシステム「Kinect」専用のタイトルだ。7タイトルのうち5タイトルがKinect専用で、新たにカプコンの「重鉄騎」やグラスホッパーによる「codename D(仮称)」、セガの「Rise of Nightmares」などが発表された。
中でも注目を集めたのは、カプコンの新作「重鉄騎」の発表だ。同タイトルのトレーラー映像が初公開された。重鉄騎は、Xbox 360のタイトルとして人気を集めたアクション&操縦シミュレータゲーム「鉄騎」の進化版。 稲船敬二氏は、「(鉄騎では)大型コントローラを使って注目されたゲームだが、どのように進化してKinectで表現されるのかを注目していただきたい作品。カプコンとしては、コアなゲーマーに向けてゲームを作っていく。カプコンはそれしかできない。それしかできないなら徹底的にやろう。日本のクリエイターは、もっと世界に対抗できるし、世界を超えられる。日本人は負けない、でもいまは負けてます。がんばりましょう!」と挨拶した。
このほかにも、数々のクリエイターらが登壇。キューエンタテイメントの水口哲也氏が登壇して「Child of Eden」の新しいステージ「Beauty」を紹介したほか、コナミデジタルエンタテインメントの松山重信氏、木村峰士氏らが「メタルギアソリッド : ライジング」の実機デモを世界で初めて公開。スイカやボーリングのピンを剣で切り、リアルタイムで計算されるリアルな切り口の表現などを披露した。
新たに発表された、Xbox 360 Kinect専用タイトルは下記のとおり。
「killer7」や「NO MORE HEROES」シリーズのクリエイターとして名高いグラスホッパーの須田剛一氏が手がける。プレイヤー自身がコントローラとなり、新たな戦い方で敵を倒す新感覚アクションゲーム。
Kinectを通じてドラゴンとコミュニケーションをとりながら育て上げ、共に戦うパートナーとして絆を深めていく3Dフライトシューティング。
いにしえの呪いによって生き続けた、とあるお化け屋敷を探索するゲーム。
2082年の世界に設定された重鉄騎。コンピュータがなくなってしまい、基本的な武器しか存在しない世界において、新しい超大国が世界支配のための闘争を繰り広げる様子を描く。
ホラーアドベンチャーで、全身を使って操作を行う。Kinectを使用した新しい操作感により、恐怖をもたらすという。
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