前編で述べたリモートデスクトップサービスにおける3つの形態のうち、「1to1型のシンクライアントサービス」を既存PCで利用することができれば、上記の一通りの課題を全てクリアすることができる。つまり、「既存PCをそのままリモートPCとして活用できる1to1型のシンクライアントサービス」ということになる。実際、こうしたサービスは既に幾つか登場している。以下で具体例を列挙してみよう。
既存PCをリモートPCとして活用できる1to1型リモートデスクトップサービス例
KDDI「セキュアPCアクセス」
富士通ネットワークソリューションズ「モバイルオフィスゲートウェイ」
日立ビジネスソリューション「DoMobile CSE ASPサービス」
これらのサービス名を見るとわかるように、名称だけではリモートデスクトップサービスである、1to1型である、既存PCをそのまま利用できるといった特徴を識別しにくい部分もある。そのため、これらリモートデスクトップサービスはVPNによるリモートアクセス手段のみを提供するサービスと混同されやすく、中堅・中小企業の目に留まりにくいという問題もある。以下ではこの種のサービスを「1to1既存PC活用型リモートデスクトップサービス」と呼ぶことにする。
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