ソニーは8月24日、透過ミラーを採用した新構造「Translucent Mirror Technology(トランスルーセントミラー・テクノロジー)」のデジタル一眼レフカメラ「α55/33」を発表した。AF追従で10コマ(α33は7コマ)の高速連写を実現する“スピード一眼”として市場に投入する。発売は9月10日。
ソニーのパーソナル イメージング&サウンド事業本部イメージング第3事業部事業部長の勝本徹氏は「5月に発表した『NEX-5/3』は、新開発のEマウントを採用し、一眼レフの高機能撮影をコンパクトデジタルカメラサイズで実現した。今回発売するα55/33は、既存の一眼レフカメラであるAマウントの商品を強化する製品だ。AF追従10コマ高速連写ができるという“スピード一眼”として、一眼レフカメラの新たな領域を切り開いていきたい」と話した。
透過ミラーとは、通常のミラーを透明にしたもの。透明にすることで常に光を透過するため、ミラーをアップダウンさせることなく撮影できるという。そのため、レンズから取り込んだ光を、イメージセンサとAFセンサに取り込める。
また、ミラーボックス内のメカの削減とレイアウトの簡素化により、現行機「α550」に比べ、重量で26%(α33は28%)、サイズで23%小型化されているという。
撮像素子はAPS-Cサイズの「“Exmor”APS HD CMOSセンサー」を採用。最大1600万画素(α33は1400万画素)の静止画と、AVCHD方式によるフルHD動画を撮影できる。
動画撮影時には、「クイックAF HDムービー」により、速く動く被写体にもピントを合わせ続けての撮影を実現。位相差AF方式による高速かつ高精度なオートフォーカスを可能としている。
本体には、視野角の広い「Tru-Finder」と、3型のワイド液晶を装備。Tru-Finder内でデジタル水準器や、グリッドラインなどの情報が表示されるほか、任意の場所の拡大表示などにも対応する。液晶モニタは、外光の映り込みを抑えた「TruBlack」技術搭載のエクストラファイン液晶を採用。バリアングルチルト構造により、縦方向180度、横方向270度の回転が可能だ。
ノイズの少ない高感度撮影を実現する「マルチショットNR」や、手ブレを抑えた夜景撮影などをサポートするほか、「3Dスイングパノラマ」撮影もできる。
ボディサイズは、高さ92mm×幅124.4mm×奥行き84.7mmで、重量はα55が約441g、α33が約433g。α55にのみ本体にGPSを内蔵する。記録メディアはメモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオと、SD/SDHC/SDXCカード。両機種ともにボディ、ボディに18〜55mmのズームレンズを加えたズームレンズキット、ズームレンズキットに55〜200mmのレンズを加えたダブルズームレンズキットを用意する。
今後ソニーでは透過ミラーを採用したトランスルーセントミラー・テクノロジーを「大きな流れとしては、中高級機にも採用していく」(勝本氏)としている。
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