アーティストの意図を伝える究極のインナーイヤーヘッドホン--Shure「SE535」 - (page 2)

堀江大輔(D☆FUNK)2010年08月27日 16時50分

ケーブルが着脱式へと進化

 ただMicro Driverの構造自体は、前モデルのSE530と大きな違いはない。今回、構造面での新基軸はケーブルの耐久性向上にある。新製品ではケーブルが着脱できるようになっている。ヘッドホンが壊れる原因の多くは、ケーブルの断線にある。特にハウジング部との接合部で断線するケースが多い。SE530ではケーブルとハウジングの結合部が着脱式なので、断線の危険性が激減する。さらに、結合部が360度回転するため、ねじれが少なくなり、ケーブルへの負担も抑えられる。コネクタ部分は金メッキ処理がされるなど、音質にも配慮がなされている。

 また、ケーブル自体の耐久性も大きく向上した。素材は防弾チョッキなどにも使用されるケブラー。SE535は耳の裏にケーブルを回す装着方法をとるが、その耳の裏にあたる部分に、プラスティックコーティングをしており、汗などにも強い仕様になっている。ケーブルの形状も固定できるので、耳の裏にもぴったりフィットする。

  • 着脱式のケーブル。結合部は360度回転する。コネクタ部は金メッキ処理が施されている

  • 耳への装着は耳の裏にケーブルを回す方式。ケーブルにケブラーが使用されることで、頑丈になっているが、つけにくく感じることもあった

  • 耳の裏に回す部分はプラスティックコーディングされている。ケーブルの形状も固定できる

 実際に装着するときは、ケーブルがゴワゴワしていて少し手間がかかる。しかし、いったん取り付けてしまえば、しっかりとケーブルが耳裏に固定されるので、フィット感は高い。

  • 付属のイヤーチップは多種多彩。ソフトフォーム×3、ソフトフレックス×3、トリプルフランジ×1、イエローフォーム×1という構成

 付属のイヤーチップは、フォームイヤパッドとソフトフレックスイヤパッドがS、M、Lの3種類。トリプルフランジイヤパッドが1組。イエローフォームイヤパッドが1組になる。

 実際に4種類のイヤーパッドを試してみたが、フィット感が良かったのはフォーム、イエローフォーム、ソフトフレックス、トリプルフランジの順。もともとカナル型スピーカーでは、耳穴とのフィット感が重要だが、バランスドアーマチュアドライバの場合はもっとシビアになる。購入したらそれぞれのイヤーパッドのフィット感と音質は調べておこう。

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