Windows Phone 7プレビュー--スマートフォン市場での勝機はあるか(後編) - (page 3)

文:Bonnie Cha(CNET News) 翻訳校正:石橋啓一郎2010年08月13日 08時30分

地図

 2010年5月半ば、MicrosoftはBingアプリケーションをアップデートし、Windows Mobileで音声による道案内機能を使えるようにしたが、Windows Phone 7でも同じものが利用できる。検索ボタンを押すとBingアプリケーションが起動し、そこからテキストか音声で検索語句を入力できる。検索結果は現在位置に基づいてリストアップされ、このリストをタップすると、新しいページで住所、電話番号、地図へのリンク、そしてもしあればウェブサイト、営業時間、レビューを表示する。

 自動車モードまたは歩行者モードの両方で、曲がり道ごとのナビゲーション機能が利用できるが、Google Mapsにあるような公共交通機関モードや自転車モードは利用できない。これはおそらく大部分の人には問題ないだろう。だが、ニューヨークやサンフランシスコのような都市部では、公共交通機関や自転車を使った移動は一般的であり、それらの選択肢はあった方がいいだろう。

小さな地図とテキストによる説明 小さな地図とテキストによる説明。
提供:Bonnie Cha/CNET

 全体として言えば、われわれはナビゲーション機能に十分満足できた。Bingの検索エンジンは結果を返すのも速く、その結果も多くの場合適切なものだった。地図上の自分の場所は、1ブロック程度ずれていることもあり、地図の再描画には若干時間がかかった。これは、NokiaのOvi Mapsが恋しくなった分野の1つだった。方向についても正確で、Bingが小さな地図とテキストによる説明を1つのページに表示しており、いちいち切り替える必要がなかったのも好ましかった。もちろんそれぞれの表示を別に見ることもできるし、交通状況のデータや空中写真表示も提供している。

考察

 Windows Phone 7が、コピー/ペースト、サードパーティーマルチタスキング、統合検索など、いくつかの非常に基本的な機能を欠いていることは、信じがたかった。過去にも、Appleのような競合他社が、それらの機能を持っていないために非難されており、Microsoftは同じミスを繰り返さないよう気をつけているべきだった。さらに悪いのは、スマートフォン業界の他のプレーヤーはスピードを落としておらず、Windows Phone 7のクリスマス商戦まで発売されないというスケジュールでは、差が広がってしまう可能性もあるということだ。

 批判はここまでにしておこう。Windows Phone 7にはわれわれが好ましいと思ったことも多かった。Zuneの統合はキラーアプリケーションになり得るし、主なアプリケーションはずっと改善されている。またわれわれは、Microsoftが過去のOSがうまくいっていないことを認め、ゼロから何かを作り直す賭けに出ることができたことを賞賛したい。その結果、Microsoftは成長のためのかなり強固な基盤を作ることができたと思われるが、今後クリスマス商戦までには、まだ多くの作業と調整が必要だろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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