Intelの価格設定方法に関する訴訟の予備的手続きで、同社の価格体系は消費者に被害を与えていないとする判断が示された。長期にわたる訴訟で苦しい立場の同社にとって、これは一筋の光明となった。
デラウェア州米連邦地方裁判所の特別補助裁判官は112ページにおよぶ意見書のなかで、Intelの価格設定方法による損害に賠償を求めていた原告に対し、集団訴訟を認めるべきでないとの見方を示した。原告側の主張は、競合他社からパソコンメーカーがプロセッサを購入することが、Intelの価格設定によって「著しく制限された」というものだ。
原告側によれば、価格設定の「目的および結果」はAdvanced Micro Devicesを市場から締め出すことで、それが価格の高騰を招いたという。
特別補助裁判官のVincent Poppiti氏はこうした主張を退け、パソコンメーカーはIntelの価格体系にどう合わせるかを決める「裁量の余地があった」とし、消費者に利益をもたらす可能性のある値引きを含めて、価格決定はパソコンメーカーだけではなく販売チェーン全体を通じて行われたと述べた。
裁判所の規則では、原告が21日以内に異議を申し立てない限り、この意見書が裁判所の裁定になる。原告側の代理人からコメントを得ることはできなかった。
Intelは、Advanced Micro Devices(AMD)や、日本、韓国、欧州など、世界各地の法的機関から独占禁止法違反の疑いで提訴されてきた。法廷で示される判断は、おおむねIntelにとって厳しいものだ。Intelは現在、米連邦取引委員会(FTC)と和解交渉を進めている最中で、期限は米国時間8月6日の午前12時01分に設定されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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