「読みにくい」と思われないために--Wordドキュメントにありがちな5つの問題点 - (page 2)

文:Jody Gilbert(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子2010年08月02日 08時30分

#3:余白が少ない

 ドキュメントの内容に興味があり、読もうと意気込んでいる人であっても、本文領域が文字でびっしり埋め尽くされ、真っ黒な板のようになったページを見れば読む気を失ってしまうだろう。ドキュメント内に無駄な単語がまったくないという場合であっても、読みにくそうだと思われてしまうと、それだけで敬遠されることも多いはずだ。ドキュメントを読みやすくするには少なくとも、大見出しと中見出しを付けることである。これによってページ内をいくつかの領域に分割し、分かりやすそうな雰囲気を作り出すことができる。また、適切な見出しを付けることで、文章の構成を明確にし、読み進めやすくすることもできる。

 さらに、余白を増やすことでページ内の文字数を減らす方法(例えば段落の間を空けるなど)についても検討すべきだろう。こういったことは、Wordの「段落」ダイアログボックスにある「段落前」オプションと「段落後」オプションを用いて簡単に行うことができる。思い付くままにEnterキーを押下して余白を増やすよりも、このような設定を利用する方が望ましいだろう。ドキュメント内に空の段落が散乱していると、レイアウトの管理や修正が困難になる。

 また、行間を増やすという方法もある(「段落」ダイアログボックスの「行間」オプションを使用する)。さらに左右のマージンを増やすことで、ページ内のテキスト領域を小さくするのもよいだろう。一般的に、行が短いほど可読性は向上するはずだ。

#4:フォントスタイルを多用しすぎる

 斜体や太字、下線といったフォントスタイルを多用しすぎると、ドキュメントが醜くなり、読みにくくもなる。実際、周囲のテキストとスタイルが異なっていると、読者は注意をそがれたり、そこでつまずいたりするおそれがある。しかし、「節度ある使用」を心がけることで、内容を明確にしたり、強調することが可能になる。例を挙げると、書名を記述する際には、それが書名であることを識別できるよう、斜体を使用する慣習がある。しかし、こういったスタイルを多用したり、場当たり的に使用することで(大文字や引用符の使用についても同様のことが言える)、ドキュメントが乱雑なものとなり、伝えたいメッセージが読者に伝わらなくなってしまうことになる。

#5:さまざまな視覚要素を盛り込みすぎる

 さまざまな視覚要素を活用することで、ドキュメントのデザインを格好の良いものにすることができる。こういった視覚要素には、シンプルな箇条書きから表、挿絵、グラフ、写真といったものまである。しかし、多用しすぎることで、ページがごてごてとした装飾に埋没してしまうという落とし穴もある。ここでの目標は、華美な装飾に走らず、知りたい情報に到達しやすく読む気にさせるページ作りを心がけることである。つまり、こういった視覚要素を用いる場合、レイアウトを熟考しながら、控えめに使用すべきだというわけである。また、周囲には十分な余白を確保しておいてほしい(たいていの場合は、Wordの折り返しオプションを使えばよいだろう)。さらに、こういった視覚要素を挿入した結果、狭い行に文字が押し込まれたり、中途半端な改行ができるといった、おかしな悪影響が出ていないかどうかも確認するようにしてほしい。

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