東芝は7月28日、CELLプロセッサを搭載した「CELL REGZA」と、液晶テレビ「REGZA」シリーズにおいて、4シリーズ8機種の新製品を発表した。すべての機種が3Dテレビとして使用できる。
発表されたのはCELL REGZAの「X2」「XE2」シリーズと、REGZAの「ZG1」「F1」シリーズ。CELL REGZAは3Dテレビ、REGZAは3Dグラスを別売にした3D対応テレビになる。いずれもUSB HDDによる録画に対応。X2、XE2シリーズは3Tバイトの内蔵HDD、ZG1シリーズはLAN HDDによる録画機能も備える。
パネルはバックライトにLEDを採用した「クリアLEDパネル」を採用。通常の4倍になる240Hzで駆動する「ハイスピードクリア4倍速」により、残像感のないクリアな映像を再現するとしている。
3D映像再生時は、独自の「3D超解像技術レゾリューションプラス5」を用いる。これは垂直方向の解像度がフルHDに満たない3D映像に対し、垂直方向の画素を復元し、高精細な3D映像を再現するというもの。さらに3Dグラス装着時に、最適な明るさ、色になるよう調整する「おまかせドンピシャ高画質3D」、3D映像特有の映像ボケ「クロストーク」をバックライトの分割制御と3Dグラスのシャッターを連動させることで低減させる「3Dクロストーク低減技術」により、高画質な3D映像再現をサポートする。
さらにCELL REGZAでは、放送で使用されているサイド・バイ・サイド方式による3D映像を高画質化する独自の3D超解像技術を搭載。水平方向の解像度を半分に圧縮して1枚の画面として送出するサイド・バイ・サイド方式を、それぞれ2倍に拡大して表示。3D化のために失われていた画素を復元することで、精細感ある3D映像が視聴できるとしている。
X2、XE2、ZG1では、2D3D化変換技術も搭載しており、リアルタイムでの変換に対応。CELL REGZAでは、動き検出に基づく奥行き復元「モーション3D」や、入力映像の特徴を比較推定し奥行き感を割り当てる「ベースライン3D」といった、CELLの演算力を用いた3D変換を実現。顔検出を利用した「フェイス3D」なども対応するとした。
初代CELL REGZA「55X1」の後継にあたるX2シリーズは、直下型のLEDバックライトを搭載する。そのため、ハイスピードクリア4倍速に、バックライト制御「3DメガLEDバックライトコントロールシステム」を加えた「Wスキャンハイスピードクリア4倍速」が可能。画面サイズは55型のみになる。XE2シリーズは、奥行き29mmのスリムボディを実現。46型と55型の2サイズ展開になる。
CELL REGZAモデルは、ともに過去にさかのぼってテレビ番組を見られる「タイムシフトマシン2」を採用する。従来は8チャンネルの録画で最大約26時間の録画が可能になっていたが、新機種では録画チャンネル数の変更を実現。4チャンネル録画ならば最大約51時間の録画ができるという。これに加えて、時間帯や曜日指定もできるとしている。
また、「始めにジャンプ」機能を装備。これはテレビをつけたときに放送されている番組をリモコンボタン1つで最初から視聴できるという機能。始めにジャンプ専用ボタンもリモコンに設けられた。
CELL REGZAモデルは、従来機種同様にモニタ部とチューナ部のセパレートタイプになる。3Dグラスは1台に付き1個が同梱される。
3D対応のZG1、F1シリーズは、3Dグラスは別売になるが、トランスミッタは本体に内蔵。3Dグラスを買い足すことにより3Dテレビとして視聴できる。ZG1はIPSパネルを採用した55型、47型、42型の3モデル展開。F1は、パネル部の奥行きが29mmのスリムボディを実現。55型、46型の2サイズをそろえる。
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