富士通は7月27日、シニアやPCの初心者に向けた「FMVらくらくパソコン 3」シリーズを発表した。23日に発売するNTTドコモの「らくらくホン 7」と連携し、写真データをPCに簡単に取り込める機能を搭載した。
FMVらくらくパソコン 3は、タッチパネル式20型ワイド液晶を搭載したデスクトップPC「ESPRIMO FH/R3」(市場想定価格:16万円)とタッチパネル式15.6型ワイド液晶を搭載したノートPC「LIFEBOOK AH/R3」(同:14万円)の2モデルがあり、いずれも29日より発売する。
FMVらくらくパソコン 3の特長は、(1)専用スタンドとソフトで写真を簡単に取り込めるケータイ連携機能、(2)タッチ操作と専用メニューによるインターネットの使いやすさ、(3)DVDやメモリカードの差し込み位置などを1枚のシートにまとめた専用マニュアルの3点だ。
いずれのPCにも「らくらくホン専用スタンド」を同梱。らくらくホン 7をスタンドに載せると、赤外線通信でらくらくホン 7のデータをスタンドが受信し、USBケーブルでPC本体へ送信するしくみ。携帯電話で撮影した写真を取り込み、PCで加工してハガキを作るといったことが容易にできるようになる。
また、インターネットのニュースの閲覧やメールの読み書き、検索、ハガキの作成といったナビゲーションを1画面にまとめた専用の「らくらくメニュー」を用意し、アプリケーションの起動など、複雑な操作の敷居を下げた。
シニア世代の携帯電話普及率は、およそ70%と高いのに対してPCは50%程度という。富士通の執行役員 副社長である佐相秀幸氏は、「シニア世代のPC利用の障壁は、インターネットと文字入力。PCと携帯電話の連携をもっとうまくやれば、シニア層でもPCの需要がさらに高まるのではないか」と語った。
富士通の執行役員常務である大谷信雄氏は、らくらくホンの成功について「累計販売台数が1800万台を超えるヒット商品になったのは、まず明快なユーザーセグメント。それに応える形で、シニア向けのニーズにマッチした技術開発の徹底と明快なプロモーションを積み上げたこと」と分析した。
らくらくパソコンは今回で3代目となる。しかし、「2008年を皮切りに、2009年、2010年と出してきたが、らくらくホンほど認知度がない。それをいかに打破していくかが大きな課題」と大谷氏は語る。
今回、らくらくホンで定着しているCMキャラクターの大竹しのぶさんをらくらくパソコンでも起用し、携帯電話とPCの連携機能のアピールやらくらくパソコンの認知度向上を狙う考えだ。大竹しのぶさんは、「らくらくホンの発表会で、高橋尚子さんにアドレス教えてもらったので、暑中見舞いを出してみたい」とアピールした。
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