レッドハットは7月15日、企業向けLinuxディストリビューションの最新版となる「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)6」を、2010年末までに提供したい考えであることを明らかにした。現在、カーネルの最適化を通じて、大規模展開や運用コストの削減、セキュリティ強化、リソース管理に取り組んでいると説明している。
RHEL6は、以前のRHEL5に比べて、サポートできるCPU数を64個から4096個に、物理メモリを1テラバイトから8テラバイトにそれぞれ拡張するという。また、Intelのサーバ用プロセッサ「Nehalem」をサポートし、消費電力も現行のRHEL5.5に比べて20%削減できるとしている。
仮想化については、Linuxカーネルの仮想化技術「Kernel-based Virtual Machine(KVM)」をベースにしており、仮想環境やゲストOSからI/Oにアクセスできる。これにより、仮想環境と物理環境が混在した環境内でもプロビジョニングが行えるとしている。
また、Windowsのディレクトリサーバ「Active Directory」とファイルサーバソフト「Samba」をサポートし、レッドハットはマイクロソフトと共存関係を続けていくとしている。Red Hat副社長兼プラットフォーム事業部門代表のJim Totton氏は、「業界は今後、WindowsとRHELとの均衡状態が続く」としており、「マイクロソフトとの共存に力を入れていく」と述べた。
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