プロジェクト管理の現場で使用される、分かりにくい表現10選

文:John Sullivan (Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子2010年07月19日 08時30分
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 プロジェクトを成功させるには、マネージャーやチームメンバー、利害関係者の間にしっかりとしたコミュニケーションが確立されていなければならない。そのためには、本記事で紹介している表現が本当に意味するところを押さえておくべきだろう。

 コミュニケーション能力は、雇用者が従業員に求める資質として常に上位に挙げられている。しかし(筆者の経験によると)そういった資質はマネージャーに対してはそれほど厳しく要求されておらず、彼らの中には、一歩間違うと問題につながるようなスラングや、耳にのみ心地よい言葉を多用する者もいる。

 相手の言葉を額面通りに受け取るのではなく、その言葉の本当の意味を理解する能力は重要である。以下では、プロジェクト管理の現場で使用される、分かりにくい表現を筆者自身の調査や経験に基づいて10個選び出し、解説する。

#1:余白を管理する(manage the white space)

 「余白」(white space)という言葉は「書籍のページ中にある、文字も絵も印刷されていない領域」という意味であり、その使用は1849年にまで遡ることができる。そして現在、この言葉は「仕事の途中で発生する待ち時間」という意味で使用されるようになっている。これはつまり、責任が定められていない、あるいは曖昧になっている作業の完了を待つ時間のことを指しており、関係する部門や部署、ベンダー、戦略的パートナーと相談し、あなたのプロジェクトに影響するタスクやプロセスについて、彼らに責任があると再認識させる必要があることを意味している。

#2:ワンオフ(one-off)

 辞書のWebsterの定義によると、この言葉は「1回限りのタイミングや機会、もの」といった意味を持っている。この定義は、鋳物工場において、再利用可能な鋳型の作成が高価であった頃に使われていた表現に由来するというWiktionaryの説明とも一致する。

 「ワンオフでの作業」は、できるだけ迅速かつ安価にニーズを満足させるために行われる作業であるが、その成果物は何年にもわたって使用されることがある。今日におけるワンオフという表現は、プログラムやプロセス、手作業で用いられるが、その成果物は所有者が辞めたり、セキュリティ監査等で管理者に発見されるまで、かなり長期にわたって使用されることが多い。しかし、こういったことが発覚した場合、ワンオフでの作業で対応していた問題を公式かつ合法的に解決する方法を模索するか、ユーザーに対して今後は使用できなくなる旨を伝える必要がある。

#3:枠の外で考える(think outside the box)

 この言葉は、9つの点を4本の直線の一筆書きで結ぶという、古典的な「9つの点のパズル」に由来している。答え(下図を参照)を導き出すには、暗黙のうちに作り出してしまっている枠(制約)を拡張する必要があるわけだ。

Think outside the box

 この表現は、何らかの考察がなされたものの、その考察が適切ではなかったという場合に用いられる。具体的には、時間やコストをかけたり、新たなツールを導入することなく、作業をより迅速に、より適切に、より安価に成し遂げる方法を見つけなければならないということを意味している。こういった言葉に応えるには、考えられ得るすべての選択肢について説得力ある説明を行うことができなければならない。というのも、このフレーズによって暗喩されている現実世界の制約(現実的な選択肢は存在しない)で考察したとしても、あなたの解決策(見つけることができるのであれば)が最善であるということを説明する必要があるかもしれないからだ。

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