ソーシャルアプリ使った学生向けマーケティング企画コンテスト「applim」、決勝を開催

 学生団体applimは7月10日、東京・六本木にて学生向けビジネスプランコンテスト「applim」決勝レセプションを開催した。会場には大学生を中心に300人が詰めかけ、応募60チームから勝ち進んだファイナリスト5チームがプレゼンテーションを繰り広げた。

 このビジネスプランコンテストは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上で展開するソーシャルアプリを使って、企業からの広告費による収入を得るマーケティング手法を提案するというもの。決勝戦ではブレークスルーパートナーズ共同創業者の赤羽雄二氏、日本コカ・コーラ インターラクティブマーケティング統括部の江端浩人氏、博報堂の須田和博氏、宣伝会議編集室長の田中里沙氏、アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役の徳力基彦氏、電通の中村洋基氏の5人が審査員を務めた。

学生らしいアイデアに溢れた5チームのソーシャルアプリ

 ファイナリスト5チームのソーシャルアプリ企画は以下のとおり。

  • 「Marriage Party」TEAM PON
    結婚情報誌「ゼクシィ」とのタイアップを想定したソーシャルアプリ。mixi上の友人であるマイミクシィ(マイミク)とバーチャル結婚式を挙げることで、若年層への結婚式に関する認知度向上を図るというもの。結婚式を挙げようとするカップルから招待され、思い思いのアバターに扮し、趣向を凝らした結婚式に参加する。
  • 「JOIN THE GUINESS」TEAM BKBKR
    Twitterを使い、全世界を巻き込んで「ギネスに挑戦」するというもの。参加したいギネス企画を選び、一定時刻内に全員で同じ課題をこなし、証拠となる写真をアップする。ギネス企画はスポンサー企業も参加者も自由に提案できる。
  • 「日本の果てまで食ってQ」TEAM koad-f
    全国の地方新聞社がご当地グルメを紹介する「47CLUB」をスポンサーにすることを想定したアプリ。mixiを舞台に各地のグルメを紹介して、地域貢献を目指す。このグルメ情報が47CLUBへの導線となり、実際の商品提供や購買といったアクションに結びつく。
  • 「真夏のズッキュン大作戦」TEAM YASASHIYA
    資生堂「SEA BREEZE デオ&ウォーター」をスポンサーに想定したmixiアプリ。ある日、「マイミクの誰かがあなたを想っています(あなたのマイミクの誰か)」という、謎めいたアプリ招待メッセージが送られてくる。ここからユーザーを“想っている”マイミクを探していき、めでたく両思いとなればゴールイン。
  • 「HAPPY BIRiceDAY」TEAM TANQUERAY
    B-Rサーティワンアイスクリームの「サーティーワンアイスクリーム」をスポンサーに想定し、誕生日のマイミクにアイスクリームを送ることで、もっとアイスクリームに親しもうというmixiアプリ。メッセージを込めたアイスクリームを相手のボードに「投げる」とことで、楽しいコミュニケーションが実現する。

ソーシャルアプリは、未完成でも公開せよ

 プレゼンテーションの後、宣伝会議編集室長の田中里沙氏を司会にして、審査員によるパネルディスカッションが開催された。

 審査員からはまず「学生の質は非常に高い。うちの会社にインターンとして来て欲しいほど」(徳力氏)、「現場で同じようなことをやっているので、学生のアイデアをパクってしまいそうだ」(中村氏)「『こういう場合はどうするんだ』と(審査員から)突っ込まれても、ちゃんと答えを用意しているのがすごい」(田中氏)と、参加者の質の高さを褒める声が相次いだ。

 しかしその一方で、主催者側から特に対象とするSNSの指定がなかったにもかかわらず、ファイナリスト5チーム中4チームがmixiアプリを提案してしていた。これについては「mixiばかりをターゲットにするのは残念。foursqureやFacebookなど、ほかのプラットフォームも使うべき」(中村氏)、「FacebookはAPIがよりオープンになっているし、世界最大。プラットフォームとしてぜひ考えて欲しい」(赤羽氏)と、多様なSNSに目を向けることの必要性も訴えられた。

審査員ら (左から)審査員を務めたブレークスルーパートナーズ共同創業者の赤羽雄二氏、日本コカ・コーラ インターラクティブマーケティング統括部の江端浩人氏、博報堂の須田和博氏、アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役の徳力基彦氏、電通の中村洋基氏の5人が審査員を務めた。

 また、今回のコンテストはビジネスプランを対象とした“企画コンペ”であり、実際にプログラムを公開しているわけではない。しかし審査員からは「この分野はやってみないとわからない。立ち上げコストが少なくてすむのだから、さっさとスタートすればよい」(赤羽氏)、「クライアントを見つける前に、どんどん作って公開しよう」(中村氏)、「半完成品でもいいから、公開すべき。評判になってからクライアントに売り込めばいいだろう」(須田氏)、「ソーシャルアプリには完成というものがない。むしろ、リリースして3年も放っておいたら飽きられてしまう。パソコンがダウンするようなバグがあっては困るが、公開して使ってもらおう」(江端氏)と、積極的にアプリを公開することを強く勧める声が相次いだ。

 就職を考えている学生に向かっては「うちではインターネットの技術をきちんと知っている学生を採用する。細かい知識は必要ないが、何ができて何ができないのか、分かっていないと仕事にならない」(江端氏)、「成功するには熱意、向上心、柔軟性が必要」(赤羽氏)というアドバイスもあった。

 ネットや広告分野の見識が深い審査員たち。会場の学生からは、「情報収集やアイデア出しをどのようにやっているか」という質問が投げられた。これに対して徳力氏は「情報収集に走らない方がいい。インプットよりアウトプットに時間と労力をかけよう。ここにいる学生が、数年後にはソーシャルマーケットの第一人者になっているかもしれない。ブログなどでどんどん情報発信すべき」と回答。赤羽氏も「自分はインプットよりアウトプットに力を入れる。ここにいる学生は、日本でソーシャルアプリのトップエキスパートだ。学生同士の勉強会でもいいから、積極的に講演するなどアウトプットすべき」(赤羽氏)と、情報発信が重要だという意見が多かった。

TEAM YASASHIYAの「真夏のズッキュン大作戦」が優勝

 最後の審査発表では、慶應義塾大学理工学部4年生の矢ノ目亮氏がリーダーを務めるTEAM YASASHIYAが最優秀賞を獲得した。発想力やコピーの力強さなどを高く評価され、見事30万円の賞金を獲得した。順位の詳細は以下のとおり。

タイトル
順位企画名チーム名
1位(最優秀賞)真夏のズッキュン大作戦TEAM YASASHIYA
2位Join the GUINNESSTEAM BKBKR
3位Marriage PartyTEAM PON
4位HAPPY BIRiceDAYTEAM タンカレー
5位日本の果てまで食ってQTEAM koad-f

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