Appleは先週、同社の最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏と「iPhone 4」ユーザーによるものと報じられた電子メールの厳しいやりとりは偽物であると述べた。一方、メールの内容を報じたウェブサイトは、このメッセージが間違いなくJobs氏のメールアドレスから発信されているとして、その証拠だというものを掲載している。
ガジェットに関するうわさを取り上げるブログサイトBoy Genius Report(BGR)は米国時間7月3日、問題のメールを入手した経緯と、メールを提供した人物との話し合いを時間の流れを追って説明した。またBGRは、最初の記事を公開する前にメールの信憑性をどのようにして確認したかもある程度詳しく述べ、Jobs氏とやりとりした際のメールヘッダとするものを提示している。
Fortuneが1日に掲載した記事によると、Jobs氏のものとしてBGRが最初に公開したメールは同氏が書いたものではない、とAppleの広報部門が述べているという。Jobs氏は最近、顧客から寄せられたメールに直接返事を出すことが多いと報じられていて、BGRが公開したメッセージも、広く報じられているiPhone 4のアンテナ問題に不満をもつユーザーに自ら返信したものとされていた。ユーザーに送ったメッセージの中でJobs氏は、「ここ数日間のうわさに振り回されているだけだ。落ち着いてほしい」と述べたとされている。
メールを公開した立場を守るためにBGRは、公開の前にiPhone 4ユーザーからJobs氏のものだというメッセージのヘッダを受け取り、それをBGRの「技術に詳しい者たち」が検証した、と説明した。
BGRは、最初の記事で、実際にはユーザーが書き送った部分をJobs氏のとっぴなコメントであるかのように記載してしまうミスを犯したことは認めている。しかし、ユーザーの「Google Apps」電子メールクライアントを見せてもらい、メールのヘッダを確認したと述べ、そのヘッダも公開した。さらに、ユーザーのAT&Tの通話記録も、Apple関係者がメールのやりとりについて電話をかけてきたことを示している、ともBGRは説明している。
また、BGRは情報を提供したiPhone 4ユーザーに「わずかな金額」を支払ったことを認めたが、Jobs氏のメールアドレスから発信されていることから、記事を公開する決定に至ったとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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