孫氏は現在52歳だ。19歳のときに作ったという5つのステージの50カ年計画によれば、50代で事業を完成させ、60代で次の世代に事業を継承するという。
「60代になったら、次の経営陣にバトンを渡さなければならない。ある意味、ソフトバンクの最大の危機はそこなのかもしれない。突然その日を迎えるのではなく、準備をしたい」とし、自身の後継者を育成するのための学校「ソフトバンクアカデミア」を7月にも開講すると語った。
これは、孫正義氏が校長となり、毎週水曜日の午後5時から夜まで、「将来性のある人物」を十数年かけて直接指導するというもの。「目的はただ1つ。孫正義2.0を作る」という。募集人数は300人で、うち270人をソフトバンクグループから募り、ほか30人は「外からも招きたい」としている。
最後に、自身の生い立ちや在日韓国人としての苦労や家族との絆、中学生のときに事業家になろうと決心した経緯などを時に声を詰まらせながら語った。孫氏は、起業から波に乗った2年後に大病を患ったという経験を持つ。
「入院して、つくづく思った、お金でも地位でも名誉でもない。人に喜んでもらえること。そういうことに貢献できたら幸せだ。名前も知らない、そういうたった一人の子どもにも喜んでもらえたら。がんばります。よろしくお願いします」と深く頭を下げ、締めくくった。
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