Hewlett-Packard(HP)は米国時間6月21日、自社技術を中心としたITソリューションの展示イベント「HP TECHFORUM 2010」にて、同社が手がける次世代ITインフラ戦略「Converged Infrastructure」の実現に向けた製品群を発表した。
Converged Infrastructureとは、コンピュータやストレージ、ネットワーク、冷却装置など、あらゆる既存リソースを一元管理し、効率的かつ動的にリソースを配分することで、アプリケーションの稼働率を改善しコスト削減を目指すというコンセプト。HP Enterprise Servers and Networking部門 エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのDavid Donatelli氏は、「現在、IT予算のうち70%が保守に回され、30%がイノベーションに使われている。この(保守とイノベーションの)数字を逆転させるための戦略だ」と述べている。
今回発表されたのは、x86サーバ製品「HP ProLiantサーバ」の第7世代機やI/O仮想化技術を元にしたインターコネクト「HP バーチャルコネクト」の新製品など。
HP ProLiantサーバは、ProLiant BL2x220 G7、BL460c G7、BL465c G7、BL490c G7、BL620c G7、BL680c G7、BL685c G7の7種類のブレード型と、ProLiant DL580 G7、DL585 G7、DL980 G7の3種類のラックマウント型を用意。それぞれCPUにはAMD Opteron 6100シリーズおよびIntel Xeon 5600、7500番台を搭載する。
これらのサーバは、仮想マシンでメモリを隔離し、物理サーバやその他の仮想マシンを停止させずにメモリを自動回復する機能を備える。また、サーバ遠隔管理ツール「HP Integrated Lights Out 3(iLO3)」およびエネルギー使用量可視化ツール「HP Intelligent Power Discovery」を利用することで、エネルギーコストを96%削減(同社実証実験に基づく)できるという。
さらに、HPバーチャルコネクトの新製品「HP バーチャルコネクト・フレックスファブリック 10Gb/24-ポートモジュール」を使ってサーバをファイバチャネルやイーサネット、iSCSIネットワークに接続することで、ケーブル群をはじめとしたネットワーク製品を最大95%削減(同上)できるという。「G4(第四世代)に比較して可用性は2倍、パフォーマンスは3倍、リモート管理の早さは8倍、仮想化比率は91対1」(Donatelli氏)
ラック型のDL580 G7、DL585 G7およびブレード型のBL465c G7、BL685c G7はすでに全世界で発売を開始。ProLiant DL980 G7、BL2x220 G7、BL460c G7、BL490c G7、BL620c G7、BL680c G7については、今後数カ月以内に発売する。価格は2279ドルから。HP バーチャルコネクト・フレックスファブリックは2010年第3四半期(7〜9月)中に発売の予定。価格は1万8500ドルを予定。
このほか、ブレードサーバやバーチャルコネクト、ストレージ、運用管理ソフトなどをパッケージ化したオールインワンアプライアンス「HP BladeSystem Matrix」の最新版を7月中旬に発売する。また、HP StorageWorks バックアップシステム向けデータ重複排除ソフトの「HP StoreOnce」を公開し、無償提供を開始する。
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