ロサンゼルス発--Microsoftは米国時間6月14日、多数の興味深い機能を搭載したモーションコントロールシステム「Kinect for Xbox 360」を披露した。
Kinectは北米で11月4日から発売される予定で、価格は明らかにされていない。うわさでは100〜150ドル程度になると言われており、MicrosoftがKinectを一般市場に受け入れられる製品にしたいと考えていることは間違いない。そうなれば、ファミリー全体を狙いとする今後の戦いで、任天堂の「Wii」に十分対抗できるからだ。
MicrosoftはKinectの仕様について多くを語らなかったが、最初に発売されるゲームタイトルのうち6つについて明らかにした。これらのタイトルには、Microsoftが制作したものもあれば、サードパーティーの開発業者によるものもある。
Kinectは、これまで「Project Natal」という開発コード名で知られていたもので、テレビに接続したXboxとユーザーの間をつなぐモーションコントロールシステムだ。とくに興味深いのは、3D深度センサで3次元の動きを感知できると同時に、マルチアレイマイクでユーザーの話す言葉を認識できることだ。つまり、Kinectは、ユーザーが体の各部を使って行ったアクションを認識し、言葉による指示にも対応できる。したがって、ユーザーは、手を振るだけでKinectを起動し、言葉で指示するだけでゲームや映画の停止、一時停止、再生といった操作を実行できるようになる。
KinectにはRGBカメラが搭載されており、台座は電動で傾きが変化する仕組みになっている。これにより、ビデオチャットができるだけでなく、チャット相手が多少動いても、さほど大きな範囲でなければカメラが自動的に追跡するため、チャットが妨げられることがない。
披露された6タイトルは、トラなどの動物の赤ちゃんの動きを操作したり遊んだりできる子供向けゲームの「Kinectimals」、サッカー、ボーリング、陸上競技などさまざまなスポーツを楽しめる「Kinect Sports」、カーレースゲームの「Kinect Joy Ride」、全身を使ってラフティングで急降下したり、レール上を台車で疾走したり、コインのようなターゲットを打ち壊したりする「Kinect Adventures!」、エクササイズゲームの「Your Shape: Fitness Evolved」、それに、全身を使ってダンスをする「Dance Central」だ。
最終的には15タイトルが最初に発売される見込みだが、残りの9タイトルについては、まだ詳細がわかっていない。また、LucasArtsの協力の下で制作される「Star Wars」のゲームや、「Forza Motorsport」シリーズの新タイトルが、2011年に発売される予定だという。
Kinectで他に興味深い点は、「Xbox LIVE」の多くのサービスとの連携の仕方だ。新たな目玉の1つは、Microsoftが、ESPNと結んだ独占契約の成果ということになるだろう。この契約に基づき、米大リーグ、プロサッカー、カレッジフットボール、カレッジバスケットボールなど3500種類ものスポーツ番組がライブおよびオンデマンドで配信され、Xbox LIVEで見られるようになる。そして、Kinectを使えば、手の動きだけでインターフェースを操作して、ESPNの番組が見られるというわけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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