Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は、米国時間5月26日の記者会見で、厳しい批判を受けている同巨大ソーシャルネットワークのユーザープライバシー制御機能に対して、大幅な変更を行うことを発表した。Zuckerberg氏の発言には明らかな緊張感があった。
Zuckerberg氏によれば、開発者カンファレンスf8の結果を受けて、懸念を抱くユーザーや米国議会の議員から、複雑なプライバシー設定やユーザーの個人データの利用方法変更について対策を取るよう求められていたという。その一方でZuckerberg氏は、Facebookの5億人近くのユーザーが実際には、情報を極力非公開にするのではなく、共有したいと考えていると繰り返し強調した。
Facebookの新しいプライバシー制御機能は、Zuckerberg氏によれば「数日から数週間のうちに」提供を開始する予定だという。それによって、同社サーバに保存されている膨大な個人データの取り扱いに関して、ユーザーが抱いている懸念の一部を払拭できるかもしれない。Facebookのブログ記事では、そのプライバシー制御機能の全体が詳しく説明されている。予想通り、変更点で最も重要な点は、1つのページ上で、Facebook上の情報の公開範囲を友達のみ、友達の友達、ウェブ全体のいずれかに設定できることだ。
ここで重要なのは、ユーザーのプロフィールでは、すべての情報の機密レベルが同じというわけではないことを、Facebookが認識している点だ。Zuckerberg 氏は、2009年末に行った前回のプライバシーポリシーの変更に言及し、「われわれは、12月のプライバシーに関する変更で、すべての人に対し、自分のあらゆる情報を皆に公開するよう求めた」と述べた。
Zuckerberg氏は、「(新しいプライバシー設定ページにある)それぞれのフィールドで、利用可能にするべき情報が本当にたくさんある」と述べ、いくつか例を挙げている。ユーザーはおそらく、個人の連絡先情報は、友達だけに公開したいと考えるだろう。写真は、友達の友達まで公開してもよいかもしれない。一方、「チーズバーガーを食べた」といったTwitterのようなステータスアップデートは、ウェブ全体に公開しても構わないはずだ。
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