Facebookの新しいプライバシー設定--残された課題と疑問点

文:Caroline McCarthy(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月31日 07時30分

 Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は、米国時間5月26日の記者会見で、厳しい批判を受けている同巨大ソーシャルネットワークのユーザープライバシー制御機能に対して、大幅な変更を行うことを発表した。Zuckerberg氏の発言には明らかな緊張感があった。

Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏。米国時間5月26日午前、プライバシー管理について発表するために開催された注目の記者会見に登場した。 Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏。米国時間5月26日午前、プライバシー管理について発表するために開催された注目の記者会見に登場した。
提供:James Martin/CNET

 Zuckerberg氏によれば、開発者カンファレンスf8の結果を受けて、懸念を抱くユーザーや米国議会の議員から、複雑なプライバシー設定やユーザーの個人データの利用方法変更について対策を取るよう求められていたという。その一方でZuckerberg氏は、Facebookの5億人近くのユーザーが実際には、情報を極力非公開にするのではなく、共有したいと考えていると繰り返し強調した。

 Facebookの新しいプライバシー制御機能は、Zuckerberg氏によれば「数日から数週間のうちに」提供を開始する予定だという。それによって、同社サーバに保存されている膨大な個人データの取り扱いに関して、ユーザーが抱いている懸念の一部を払拭できるかもしれない。Facebookのブログ記事では、そのプライバシー制御機能の全体が詳しく説明されている。予想通り、変更点で最も重要な点は、1つのページ上で、Facebook上の情報の公開範囲を友達のみ、友達の友達、ウェブ全体のいずれかに設定できることだ。

 ここで重要なのは、ユーザーのプロフィールでは、すべての情報の機密レベルが同じというわけではないことを、Facebookが認識している点だ。Zuckerberg 氏は、2009年末に行った前回のプライバシーポリシーの変更に言及し、「われわれは、12月のプライバシーに関する変更で、すべての人に対し、自分のあらゆる情報を皆に公開するよう求めた」と述べた。

 Zuckerberg氏は、「(新しいプライバシー設定ページにある)それぞれのフィールドで、利用可能にするべき情報が本当にたくさんある」と述べ、いくつか例を挙げている。ユーザーはおそらく、個人の連絡先情報は、友達だけに公開したいと考えるだろう。写真は、友達の友達まで公開してもよいかもしれない。一方、「チーズバーガーを食べた」といったTwitterのようなステータスアップデートは、ウェブ全体に公開しても構わないはずだ。

Facebookの新しいプライバシー管理ページのスクリーンショット Facebookの新しいプライバシー管理ページのスクリーンショット
提供:Facebook

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