Intelは米国時間5月25日、いずれNVIDIAの製品と競合する可能性があるスーパーコンピューティングチップの計画について、より具体的な情報を提供した。同社は、ドイツで現地時間5月30日に開幕するInternational Supercomputing Conference 2010(ISC '10)でさらに詳しい情報を発表すると述べた。
Intelは、2009年12月に「Larrabee」グラフィックスチップのプロジェクトを中止したのち、現在はスーパーコンピュータを対象とする類似のプロジェクトに力を注いでいる。この市場は、一般に高性能コンピューティング(HPC)と呼ばれている。
Intelの広報担当者Bill Kircos氏は5月25日、同社サイト内のブログ投稿で、「われわれは(中略)Larrabeeプログラムと多コアチップに関するIntelの研究から派生した事業機会に取り組んでいる」と述べた。
「このサーバ製品ラインの展開は(中略)高性能コンピューティングなどのセグメントに最適化されている」とKircos氏は書いた。同社のバイスプレジデントKirk Skaugen氏は、ドイツで5月30日に開幕する「ISC '10でより詳しい情報を提供する予定だ。
Kircos氏は、IntelがゲームPC向けLarrabeeチップのようなディスクリートなグラフィックスチップを発売する計画は一切ないと繰り返した。「当社がディスクリートなグラフィックス製品を市場に投入することは、少なくとも短期的にはないだろう」(Kircos氏)
とはいえ、Intelによる多コアチップの可能性は興味をそそる。というのも、グラフィックスチップのサプライヤーであるNVIDIAが「Tesla」製品群で本格的に狙っている市場だからだ。
Intelは2009年12月、48コアの実験チップで「マイルストーン」に到達したと発表した。同社は「これは、1つのネットワークに接続された48個のコアを持つ。このネットワークは、チップレベルでクラウドコンピューティングを模倣するもので、高度な並列『スケールアウト』プログラミングモデルをサポートする」と述べた。
Intelは当時、「世界中で数十の産学の研究協力者が利用できるよう、実験チップを100個以上製作する」と述べていた。同社は、将来の多コアプロセッサに向けて、新しいソフトウェアアプリケーションとプログラミングモデルを開発することが目標だと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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