ウェブ上の単調なタイポグラフィの改善を目指すGoogleは米国時間5月19日、無料で利用できる18種類のフォントと、ダウンロードされたフォントを表示する際のブラウザの問題を解決するオープンソースツールを公開した。
多くのウェブデザイナー(全ての読者ではないにしても)は、最近のブラウザがダウンロードフォントをサポートしており、ユーザーのコンピュータに既にインストール済みと見なして問題のなさそうな数種類のフォント以外のものをサイトが使用できるということに、喜びを感じている。グランジフォントやComic Sansを活用して、芸術的なロゴや個性的なテキストがたくさん作られている。
しかし、フォントのライセンスの問題のため、ウェブデザイナーは必ずしもサイト用にフォントを自由にアップロードできるわけではない。この問題を解決するのが、Googleが今回、Google I/Oカンファレンスで発表した無料フォントだ。Googleは18種類のフォントを公開し、ウェブサイトがそれらを使用できるようにするインターフェースも発表した。
「Googleは多くの才能豊かなフォントデザイナーと協力して、『Google Font Directory』向けの高品質なオープンソースフォントを含む多彩なコレクションを作り出している」とGoogle Font APIチームのメンバーであるRaph Levien氏とDavid Kuettel氏はブログ投稿の中で述べた。「Google Font APIがあれば、ほとんどのコンピュータに最初からインストールされている、いわゆる『web-safe(ウェブで使っても大丈夫な)』フォントの標準セットと同じくらい簡単に、これらのオープンソースフォントもウェブページで使用することができる」(ブログ投稿)
ウェブフォントを司るのはCascading Style Sheets(CSS)フォーマット標準で、最近では、従来のフォントライセンシング企業からウェブタイポグラフィのサポートを得るのに貢献した「Web Open Font Format」テクノロジもその役目を担っている。しかし、そうした基盤が整っていても、著作権に関する懸念は残っており、それがウェブ開発者の意欲をそいでしまう可能性がある。
だが、Googleのフォントには著作権に関する制約がない。
「これらのフォントは全てオープンソースなので、ユーザーはそれらを好きなように使うことができる。われわれは『Google Code』上に、オリジナルのフォントファイルをダウンロードするための別のプロジェクトもホストしている。それらはオープンソースなので、印刷も含めた、ほぼ全ての用途に使用可能だ」とGoogleフォントチームのメンバーたちは述べた。
さらに、Googleは「WebFont Loader」と呼ばれるオープンソースプロジェクトも発表した。これは、各種ブラウザがダウンロードされたウェブフォントを処理する方法の違いに対処するコードをウェブ開発者に提供するプロジェクトだ。Small Batchの「TypeKit」プロジェクトと共同で開発されている同ソフトウェアには、ウェブページが異なるブラウザで同一の体験を実現するためのフォント表示方法を制御するJavaScriptコードが含まれている、とGoogleは話した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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