NTTと米EnterpriseDBは5月19日、トランザクションの多いアプリケーションに対してデータベース(DB)サーバを複数台に分散化して性能を拡張できるクラスタ技術「Postgres-XC(eXtensible Cluster)」を開発し、オープンソース(OSS)として公開したことを発表した。
従来のOSSのDBのクラスタ技術は、DBサーバを複製することでデータ参照性能を向上できたが、ノードをまたがってトランザクションを管理する仕組みが不十分なため、DBサーバを増やしてもアプリケーションによってはデータ更新性能が向上できなかった。データ更新を伴うトランザクションの多い業務アプリケーションでの性能向上には限界があり、クラスタ構成用にアプリケーションの性能や再設計が必要になる場合もあるという。
今回のPostgres-XCは、DBサーバ間で共通にトランザクションを管理するグローバルトランザクション管理技術を導入することで、データ更新性能を向上させるとともに、アプリケーション側でクラスタ構成を意識したプログラムやAPIの修正が必要ない“透過的なスケールアウト”をフルOSSで実現したとしている。
Postgres-XCは「PostgreSQL」の最新機能を活用するとともに、開発成果やロードマップをオープンにし、グローバルな開発者やユーザーコミュニティの中で機能拡張や試験導入を通した改善されていくことが期待できるとしている。
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