ソニーは5月10日、小型モバイルPC「VAIO P」の新シリーズを発表した。薄型軽量の“ポケットスタイルPC”として2009年1月に発売したVAIO Pシリーズの後継機で、サイズを従来のままキープしながら、加速度センサ、3軸地磁気センサなどを搭載した。本体を軽く左右に傾けるだけで、ウェブサイトのページ送りや戻しの操作を直感的に行えるほか、位置情報活用アプリケーション「VAIO Location Search」により、向いている方角を検知できる「デジタルコンパス」を活用できる。
特長のひとつが、立ったままでも使えるよう液晶の両脇に設置したタッチパッドやクリックボタンによる「モバイルグリップ・スタイル」だ。この操作スタイルは、かつて世界最小・最軽量のWindows XP搭載PCとして話題となった「VAIO type U」で搭載されていたもの。スクロール、タップ、ダブルタップの操作にも対応しており、左右ボタンを同時に押しながら、タッチパッドを動かすとスクロールできる。
大きさは、高さ19.8mm×幅245mm×奥行き120mmの封筒(長形3号)サイズ。重さは最軽量時は595g、店頭モデルは619gとなっている。従来のVAIO Pとサイズは同じながら、丸みを帯びて手になじむやわらかいフォルムとビビッドなカラー展開により、デザインは大きく変化した。
基盤の奥行きを6mm削ることでバッテリの容量をアップし、店頭モデルの場合、バッテリ時間はSバッテリで最長約5.5時間、Lバッテリでは最長約11.5時間と従来よりも1.5倍長くなった。VAIOオーナーメードモデルの場合、Sバッテリで最長約6時間、Lバッテリーで最長約12.5時間となる。
カラーバリエーションは、店頭モデルとしてオレンジ、ピンク、ホワイトの3色を用意。VAIOオーナーメードモデルは、この3色に加えてブラックとグリーン、ブラッククロコダイルを追加し、計6色で展開する。
CPUには、インテル Atom プロセッサ Z530(1.6GHz)を標準搭載。VAIOオーナーメードモデルの場合、Atom Z550(2GHz)、Atom Z560(2.13GHz)も選択可能だ。またストレージはすべてSSDとなっており、店頭モデルは64Gバイト、VAIOオーナーメードモデルは、64/128/256Gバイトから選べる。
無線LAN機能に加えWiMAX機能を標準搭載。受信最大13Mbps/送信最大3Mbpsのワイヤレスブロードバンド通信機能が外付けの通信機器なしで利用できる。
さらにVAIOオーナーメードモデルは、無線WAN機能の搭載が選択可能。回線もNTTドコモのFOMA HIGH-SPEEDまたは日本通信のb-mobileから選択できる。
今回から、出荷時の文字サイズ設定を従来の96dpiから120dpiにし、文字やアイコンをより大きく表示することで、見やすさを向上させている。また、解像度切り替えボタンを備え、ボタンひとつで1600×768と1280×600の解像度を切り替えられるようになった。
価格はオープンで、店頭モデルは約10万円の見込み。VAIOオーナーメードモデルは、7万9800円からとなっている。
アクセサリとして、同色のキャリングポーチ、シリコン製キャリングケースとハンドストラップ、Bluetoothレーザーマウスなどが用意されている。このほかに、ソニースタイルで本体と同時の場合のみ購入できる「Pシリーズ専用コラボレーションケース」も発売。
ソニースタイルと「ディストリクト ユナイテッドアローズ」によるコラボPCケースを用意。発売されるのは、ファッションブランド「Felisi」と「Jas M.B.」の2タイプで、いずれも限定アイテムとなる。Pシリーズ専用 FelisiコラボPCケース「CC-FLS/P/C」が1万5000円、Pシリーズ専用 JAS M.B.コラボPCケース「CC-JAS/P/C」が4万円となっている。なお、Jas M.B.コラボPCケースは同時購入でなくても購入可能だ。
4月28日に公開したティザー広告で募集した「メール登録」に登録したユーザーには、5月12日11時から順次受け付けを開始し、一般の場合は5月17日10時から予約販売を開始する予定だ。
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