マカフィー、不具合アップデートによる損害を賠償へ--ホームユーザーなどを対象

文:Lance Whitney(Special to CNET News) 翻訳校正:編集部2010年04月27日 13時04分

 McAfeeは、米国時間4月21日にリリースされたバグを含むウイルスアップデートの被害にあったホームユーザーに対し、賠償を行うと約束している。このアップデートは何万台ものコンピュータに被害をもたらした。

 バグを含むアップデートが原因でPCがクラッシュしたり、再起動を繰り返したりするようになったユーザーからの不満と質問を受けて、McAfeeは23日、正式に謝罪した。しかし、McAfeeは今回、それをさらに一歩先へ推し進めた。

 McAfeeはホームユーザーおよびホームオフィスユーザーに対し、彼らが今回の問題に起因するPC障害の修理費用を弁償すると約束している。現時点では詳細はそれほど明らかになっていないが、McAfeeは数日後に詳しい情報を提供するので、ユーザーにはそれまで待っていてほしいと考えている。

 「この問題が原因で既にPCの修理コストが発生しているのなら、われわれは相応な額の費用を弁償することをお約束する」とMcAfeeはホームユーザーおよびホームオフィスユーザー向けの特別発表で述べた。「弁償請求を行う手順については、数日以内に発表する。数日後にもう一度このページにアクセスしてほしい」(McAfeeの発表)

 そして、自分のPCが影響を受けたにもかかわらず今後もMcAfee製品を使い続けようと考えている忠実な顧客に対して、McAfeeは、同社ウイルス対策製品サブスクリプションの期間を無料で2年間延長することを約束した。

 この問題は米国太平洋夏時間21日午前6時、McAfeeが同社のウイルス対策ソフトウェア向けにバグを含むDATアップデートをリリースしたことが原因で発生した。このアップデートは、「Windows」の重要なシステムファイルである「svchost.exe」をウイルスと誤認して対応した。McAfeeの社内テストをすり抜けたこのアップデートは、「Service Pack 3」適用済み「Windows XP」を搭載したPCに大きな被害を与えた。

 これを受けて、McAfeeは22日早朝、バグを含むアップデートを修正し、svchost.exeファイルを復元する「SuperDAT Remediation Tool」と呼ばれるパッチをリリースした。ホームユーザーとホームオフィスユーザー、法人顧客向けに、同フィックスの適用方法も公開されている。

 最新の発表の中で、McAfeeは未だにPCが使用不可能な顧客向けに、問題解決の手順も説明した。手助けが必要な顧客は、フリーダイアルで地元のサポートセンターに電話し、技術者からPC復旧方法を教わることができる。それでも解決しない場合、McAfeeはソフトウェアダウンロード、またはCDの郵送によって、顧客にパッチを提供する。

 ホームユーザーとホームオフィスユーザーは被害について弁償してもらえるかもしれないが、法人顧客はどうなのだろうか。McAfeeの法人顧客向け発表では、同社の「VirusScan Enterprise」または「Total Protection Service」製品を使用している法人向けに、今回の問題を修正するための手順が説明されている。しかし、これまでのところ、被害を受けた多くの法人への賠償に関する言及はない。

 このバグを含むアップデートは、チップメーカーのIntelやケンタッキー州警察、手術スケジュールの調整と非外傷性患者の受け入れ拒否を余儀なくされたロードアイランド州の複数の病院など、世界中の法人顧客に影響を与えた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ

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