B・ゲイツ氏、大学講演ツアーで教育の重要性を強調

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:緒方亮、高橋朋子2010年04月20日 13時22分
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 カリフォルニア州バークレー発--食糧の供給、クリーンエネルギーの開発、病気との闘いなど、世界は大きな課題に直面している。ところが、優秀な人々の多くは、それ以外のことに気を取られている。

 Bill Gates氏は数週間前、このような認識を新たにした。何人かの友人と時間を過ごしたときに、彼らがもっぱら熱い議論を交わしていた話題というのが、「March Madness」と呼ばれる全米大学男子バスケットボールトーナメントのことと、ウォール街の改革論についてだったのだ。

 Microsoft会長にして慈善活動家のGates氏は、こうした知力の一部が、教育などの問題に向いてくれることを願っている。

 「教師の質を向上させる方法について、同じくらい熱心な議論を交わすことは、どの程度可能だろうか」。Gates氏は米国時間4月19日、3つの州の大学を回る講演旅行の皮切りとなるカリフォルニア大学バークレー校で、このように語った。「最も優れた頭脳は、最も困難な問題に取り組んでいるだろうか。その答えは、おそらくノーだと思う」

 若く、柔軟な精神を持つ大学生には、こうした問題に取り組む人々を増やすための大きなチャンスが潜んでいると、Gates氏は述べた。しかし同氏によると、現実には、エンターテインメントやその他の分野に進む人があまりに多く、たとえ科学の道に進んだとしても、たいていは薄毛の治療法の開発などに取り組むことになるという。

 「何もそれが悪いと言うのではない」とGates氏は述べ、現に自身も大の映画ファンだと明かした。また、薄毛の治療にも意義がある。「薄毛の治療薬は、人間をさらに見て楽しい存在にしてくれるだろう」

 しかしそこから、Gates氏は話題を講演の要点へと移し、1枚のスライドを表示した。重要なワクチンの開発が子どもの死亡率低下に及ぼした効果を示すデータだ。現在必要なのは、新たなワクチンの開発と、既存ワクチンをより多くの人に届けることだという。

 医療問題が改善されたら、次に重要なのは教育だと、Gates氏は主張する。教育は経済的な成功をもたらすためだが、米国の中でさえ教育の足並みはそろっていないと同氏は述べた。

 Gates氏自身は大学を卒業していない。むろん同氏はそのことに触れ、「私は自分から学校をやめた」と言い訳をした。「父親にはいずれ復学すると約束して。そのときの借りを、私は働くことで毎日少しずつ返している」

 Gates氏は講演の後、同日にスタンフォード大学で行う次の講演に向かう前に、バークレー校の学生や教職員と私的な会合を持つ予定だ。翌4月20日はシカゴ大学を訪れ、21日にはハーバード大学とマサチューセッツ工科大学で講演を行う。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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