ロシア政府機関へのコンピュータ販売契約を獲得するためにHewlett-Packard(HP)が賄賂を支払ったかどうかについて、米証券取引委員会(SEC)も独自の調査を開始したと、The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間4月15日に報じている。
SECの調査開始前には、ドイツ当局からの要請を受けたロシアの捜査員がHPの現地オフィスに対し強制捜査を行ったことが14日に報じられている。WSJによると、ロシアの検事総長事務所に高度なコンピュータシステムを販売する機会を得るために、HPが1090万ドルを支払ったかどうかを、ドイツ検察当局が調べているという。
「HPはSECと連絡をとっており、本件の捜査にあたって当局に全面協力を続ける」と、HPは米CNET Newsに寄せた15日付けの声明の中に記している。
HPは14日、米国外の捜査当局による取り調べに協力していることと、社内での独自調査も実施していることを明らかにしている。
HPは次のように説明している。「これは、主としてHPを退社した元従業員たちによって、7年ほど前に行われたとされる行為に関する捜査だ。われわれはドイツおよびロシア当局に全面的に協力しており、われわれ独自の社内調査も引き続き進めていく」
WSJによると、SECはHPの行為が外国不正行為防止法に違反していないかどうかを調査するという。
ここへきて多方面からの捜査や調査が報道の見出しを飾っているが、HPは10人の容疑者に関して捜査令状が出た2009年12月の時点で、ドイツ当局による捜査が行われていることを認識していた。同社はWSJに対し、「検察の捜査に協力するため」弁護士を雇ったことを明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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