日本タンバーグは、ビデオ会議システムの利用シーンに応じた会議などのコミュニケーションを体験できる設備「タンバーグ エグゼクティブ ブリーフィングセンター」(EBC)を開設した。先日、メディアを対象に体験会を実施し、ツアー形式でEBC内を紹介した。
EBCは主に役員や上級管理職などのエグゼクティブを対象に、テレビ会議システム導入後の活用シーンを具体的にイメージできるようにする設備。企業が製品の導入に向けてタンバーグ製品を実際に体験できる仕組みになっているが、「ショールームではない」と同社代表取締役社長の公家尊裕(こうけ・たかひろ)氏は説明する。「タンバーグが目指すビジュアルコミュニケーション製品を、どのように現実のビジネスで利用できるかを疑似体験する空間」(同氏)と位置付けている。
公家氏は同社の企業ビジョンについて、「音声のみで会話する“Say Hello”から目と目を合わせて会話する“See Hello”へと、仕事やコミュニケーションのあり方を変えて行きたい」と説明する。
EBCは、タンバーグの東京オフィス7階と11階に設けられている。参加者はまず、11階でタンバーグの概要やビジョン、製品ラインアップについて説明を受ける。一体型のビデオ会議システム「Profile」シリーズを使ってプレゼンテーションを行うほか、デスクトップ端末「E20」、役員向けで端末とPCディスプレイを兼用する「Personal Telepresence 1700 MXP」、ネットワークインフラ製品群などが展示されている。
11階での説明を終えると、参加者は7階に移動。ここでは会議室の大きさに応じた具体的な利用シーンを紹介する。一般的な会議室として、4人向けと6〜8人向け、より大きな大会議室を用意している。
公家氏は、「カタログなどを見てモニタの大きさを決めた場合、実際に導入した時に想像よりも小さく感じることがある」と説明。「もうワンサイズ大きいのを買えば良かった」(同氏)といった後悔をせずに済むよう、同社が会議室の大きさに合った製品を推奨する。
たとえば6〜8人の会議室であれば、Profileシリーズの52インチのデュアルディスプレイ、もしくは65インチ1台を推奨している。デュアルディスプレイでは、1つの画面でプレゼンテーションの資料を共有し、もう1つの画面で相手側の顔を表示する。「カタログからでは部屋に入らないと思いがちだが、実際に人数が増えると(1つの画面だけでは)小さく感じる」(公家氏)という。
一方の65インチでは、プレゼンテーション中心の会議での活用に推奨している。ミーティングルームほどの大きさになる4人程度の会議室では42インチを推奨する。同社のこうした提案は、実際の会議という利用シーンを踏まえたものだ。家庭内でテレビを見るのとビデオ会議とでは、画面の見方が違うからだ。
セミナールームやトレーニングルームなどを想定した大会議室では、多地点接続機能を内蔵したコーデック「Total Telepresence Engine Codec C90」を設置。部屋の前方と後方にはそれぞれカメラが備え付けられており、前方のカメラで聴衆を映し、後方のカメラで登壇者をアップで映せる。複数の遠隔地拠点でもリアルタイムのコミュニケーションが取れることで、セミナーやトレーニングといった利用シーンに活用できる。
最後に紹介されたのがテレプレゼンスシステム「Telepresence T3」だ。「映画のようなバーチャル空間」(公家氏)と自信を見せているように、65インチのモニタを3台設置して、遠隔地との会議でありながら同じ場所にいるような会議ができる。
テレビのニュース番組にも採用されているという青色の背景を前に、照明は人物に直接当たらないように設計。より立体的に人物が映るような仕組みになっている。また、相手側が映っているモニタから音声が聞こえ、アイコンタクトが可能なようにカメラの位置が調整されている。こうした仕組みを取ることで、「あたかも同じ部屋にいるかのように錯覚する」(公家氏)という。モニタの表示を変更するとラウンドテーブル形式で議論できるほか、会議の様子は別室で視聴することもできる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス