アクセンチュアとセールスフォース・ドットコムは4月13日、セールスフォース・ドットコムのSaaS「Salesforce CRM」とPaaS「Force.com」の活用範囲と導入効果を4週間で診断する「クラウド ジャンプ スタート プログラム」をアクセンチュアから提供することを発表した。
クラウド ジャンプ スタート プログラムは、アクセンチュアが持つ数多くの導入実績に基づいてクラウドソリューションの導入検討時に必須な確認項目を網羅したチェックリストと、コンサルティングで培った業界や業種に関する知見を組み合わせ、最適なクラウドソリューションの導入を実現するという。
同プログラムでは、業種や企業固有の特性、既存システムとの位置付けを見極めつつ、Salesforce CRMとForce.comの適用可能範囲を特定し、自社構築の場合と比較した導入期間やトータルコストを検証するとしている。
クラウド導入後のサービス品質やシステム移行、運用プロセスなども検証する。検証結果として期待される効果、投資規模、期間、導入に向けた優先順位、投資計画、リソース計画についてユーザー企業と協議して、投資対効果の高いユーザー企業に最適な導入の工程表(ロードマップ)を策定する。
具体的には(1)調査概要(2)オポチュニティマップ(3)クイック診断カルテ(4)導入ロードマップ(5)投資、リソース計画で構成。(1)の調査概要は、計画や体制、スケジュール、前提条件、調査対象範囲などを定義し、(2)のオポチュニティマップで既存アプリや新規開発アプリを重要度や付加価値の視点からSalesforce CRMとForce.comの適応性を評価した全体像となるマップを作成する。
(3)のクイック診断カルテは、Force.com導入のプロジェクト要件を抽出して、案件ごとに現状や実施方針、期待効果などのアセスメント項目で診断する。(4)の導入ロードマップで、クイック診断結果から優先度や実施可否を討議してSalesforce CRMとForce.com導入の全体ロードマップを策定する。(5)でSalesforce CRMやForce.com導入全体の投資計画や必要となるリソースの概算を試算する。
アクセンチュアは同社のグローバルデリバリーネットワークを活用した「Accenture Cloud Application Factory for Force.com」を保有し、Force.comでのアプリケーション開発に関する方法論やツールキット、アプリケーション開発で再利用できるコンポーネントライブラリを集積しているという。これにより、最適なクラウドソリューションの導入診断にとどまらず、Force.com上での迅速かつ効果的なシステム開発が可能だとしている。
アクセンチュアとセールスフォース・ドットコムは、グローバルでパートナー契約を締結して協業しており、さまざまな業界の70社以上のユーザー企業に100件を超えるクラウドソリューションの導入プロジェクトを実施しているという。
アクセンチュアでは、Salesforce CRMを活用したユーザー企業の新規事業立ち上げ時のコールセンター、営業力強化に向けた顧客情報管理システム(CRM)の短期間導入、また、Force.comの特性を有効活用した情報共有コミュニケーション基盤の刷新や迅速なアプリケーション開発など、最適なクラウドソリューションの導入に向けて業務改革(BPR)を組み合わせて支援しているという。両社は日本でも今後、共同の取り組みを積極的に展開していく予定だという。
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