ユニアデックスは4月12日、シスコシステムズ合同会社のデータセンター向けプラットフォーム「Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)」を採用した「プライベートクラウド構築サービス」を、4月13日から提供開始することを発表した。また、ユニアデックスが手がけるCisco UCS販売の第1号ユーザーとして、技術系総合人材サービス企業のクライアントPCを数百台規模で仮想化することを目指した案件をすでに受注したとしている。
Cisco UCSは、ブレードサーバやネットワーク、ストレージ、仮想化技術を統合することで、企業のデータセンターを1つのシステムとして管理可能にしたシステム。ユニアデックスは、Cisco UCSを導入することで、仮想化で懸念される問題のほとんどが解決できるため、データセンターリソースの有効利用と大規模なサービス提供が可能になるとしている。またセットアップ、管理、電力、冷却、ケーブル接続のためのデバイス数を大幅に削減できるという。
ユニアデックスは、仮想化ソフトウエアの「VMware」を長く手がけており、2009年には同製品を国内で最も多く販売した実績を持つという。プライベートクラウド構築サービスは、プライベートクラウド構築用製品である「VMware vSphere」とCisco UCSを組み合わせ、サーバ使用率の向上とサービスレベルの向上を両立させるとしている。
また、「VMware View」のクライアント仮想化技術を活用して、アプリケーションの実行環境とデータをクライアントPCからサーバ上に移管し集中管理することで、セキュリティを強化し、クライアントPC環境の更新に必要なコストなどを削減するという。さらに、メールやグループウェアを統合管理する「Microsoft Exchange Server」やブラウザ上で文書やスケジュールなどの企業内情報を共有する「Microsoft Office SharePoint Server」を、Cisco UCSによるプライベートクラウド基盤と組み合わせることで、従業員同士の柔軟なコミュニケーションを促進するとしている
ほかにも、「Oracle Database」や、2台以上のコンピュータを1台のコンピュータとして機能させる「Oracle Real Application Clusters」とCisco UCSを組み合わせることで、高い可用性とコスト効果を両立させるトランザクションデータ管理環境を実現できるという。また、運用監視自動化ソリューションの「EMC Ionix」とCisco UCSを組み合わせ、データセンターでのプロビジョニング(設備の事前準備)、構成管理、コンプライアンス管理などの定常的な運用や、障害発生時の根本原因追求などにおける運用プロセスを自動化するとしている。
Cisco UCSの提供価格については、基本的にはユーザー案件に応じた見積もりで対応するという。参考価格は、ブレード2台、シャーシ1台、ファブリックインターコネクト1台の構成で918万5000円(税別)から。ユニアデックスは今後、Cisco UCSを中規模および大企業のプライベートクラウド構築に適した製品として採用し、構築と運用保守事業を拡大するとしている。販売目標として、今後3年間で40億円を目指す。
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