GoogleとVerizon Communicationsは米連邦通信委員会(FCC)にインターネットへの規制を控えめにするよう要請するために、再び手を結んだ。
Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏とVerizonのCEOであるIvan Seidenberg氏は米国時間3月30日、The Wall Street Journal(WSJ)で論説記事を共同執筆し、FCCの「全米ブロードバンド計画(National Broadband Plan)」のいくつかの側面を賞賛した。しかし、インターネットの規制に関して言えば、FCCは「控えめ」なアプローチをとる必要がある、と両氏は忠告した。National Broadband Planでは、今後10年間にわたって手ごろで遍在するブロードバンドの普及を推進するロードマップを、政策立案者および議員に提供する予定である。
「インターネットは最低限の規制という環境の中で繁栄してきた」と記事には書かれている。「われわれ2社(GoogleとVerizon)は全ての点に関して意見が一致しているわけではない。しかし、最低限の政府関与という枠組みは維持されるべきだという点については、われわれは方針として大筋で同意している」(同記事)
さらに、両氏はFCCに対し、「民間投資と市場主導型の革新によってブロードバンドが前進するような正しい環境の整備」を継続するよう促した。
GoogleとVerizonが連携して、「控えめ」な規制アプローチを要請するのは今回が初めてではない。Schmidt氏とVerizon WirelessのCEOであるLowell McAdam氏は2009年10月、共同ブログを投稿して、ネット中立性問題に関して両氏の意見が一致していることを強調し、インターネットが「制限のないオープンなプラットフォーム、すなわち人々が(それが合法である限り)あらゆるコンテンツや、自分の好きなサービスおよびアプリケーションにアクセスできるプラットフォームである状態を維持」するよう連邦政府に要請した。
FCCは現在、ネット中立性に関する公式規則の草案作成に取り組んでいる。この規則の目的は、あらゆる人にインターネットが開かれた状態を維持することだ。Verizonおよび同社と提携しているサービスプロバイダーらは、このような規制に反対している。Googleはこれを支持してきたが、FCCはいかなる新規則も高圧的に適用すべきでない、と述べている。
一部の団体はこのところ、インターネットの区分を変更して、電話インフラのように規制できるようにすべきだ、と主張している。Verizonなどのプロバイダーは、こうした方法でインターネットの区分を変更することに反対している。そして、この数週間、複数の幹部が講演やブログを通して、こうした変更はインターネットの革新を著しく妨げるだろうと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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