米国時間3月24日、Googleの英語版会社情報ページが中国語やデンマーク語など、英語以外の言語で表示される現象が発生した。Googleでは、これはバグによるものだと説明している。
Googleの米国の広報担当者は米CNETに対し「これはハッキングではなく、一部ユーザーの表示言語に影響を与えているバグであり、早急な修復に取り組んでいる」と語った。
英国の新聞、Guardianは24日の早い時間に、Googleのメイン検索サイトで「Google executives」(Google幹部)と検索すると「Corporate Information--Google Management」(会社情報--Googleの経営陣)という英語のリンクが表示されるが、これをクリックすると実際には経営陣を紹介する中国語ページにつながると報じた。
この際、Googleのメインの会社情報ページも中国語版で表示され、加えて「次に新しい検閲なしの中国語版Googleへと誘導」されたという。
「このリダイレクトが起きるのは一部の地域だけだが、クッキーが削除され、プライベートブラウジングモードがオンになっている場合は、この問題が再現される可能性がある」とGuardianは報じている。
Googleによると、中国語以外の言語のページが表示された報告もユーザーから寄せられているという。ただしユーザーによっては、ページは通常通り英語で表示されていた。
検索大手のGoogleは、3月22日に中国における検索事業を香港へと移し、「Google.cn」を閉鎖して検閲のない検索結果を表示する「Google.hk」へのリダイレクトを始めたばかりであり、今回のバグのタイミングには少々薄気味の悪いところがある。
検索事業の香港への移転に先立つ1月に、Googleは中国からとみられるサイバー攻撃の標的にされ、これとは別に人権活動家の「Gmail」アカウントが狙われたと発表していた。少なくとも米国企業30社がこの攻撃の対象になったと考えられているが、詳細についてはほとんど明らかになっていない。中国は関与を全面否定している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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