電子機器市場の調査会社であるiSuppliによると、LEDは2010年、世界的な供給不足に直面するという。同社はまた、生産能力が増強されない限り、2010年は需要の多いデバイスの供給が急激に不足した状態で年末を迎えるおそれがあるとしている。
iSuppliが公表した数字は、2009年にLEDの総消費量が630億個に達したことを示している。これは、業界の総生産能力である750億個に迫る数字であり、多くのLEDメーカーが100%近い稼働率で操業していたことを示すものだ。2008年のLED総消費量は、わずか570億個だった。
ここ数年間の需要拡大に基づいて、iSuppliは2010年にLEDの需要が800億個近くに達し、2011年には1000億個を突破すると予測している。これは、メーカーが生産を大幅に増やさない限り、急激な不足が発生する可能性が高いことを意味している。
iSuppliのLCD調査担当シニアディレクターであるSweta Dash氏によれば、同社が予測している2010年の供給不足が当てはまるのは、主に大画面LCDテレビのバックライトに使用されるLEDだという。このタイプのテレビは、超薄型のフォームファクタや画質向上のおかげで、ますます人気が高まっている。
LEDを利用する製品の中で、1台あたりのLED使用量が最も多いのはテレビだ。通常、50個のLEDを使用するノートPCや、100個程度のLEDを使用するモニタと違って、LCDテレビにはパネル1台あたり平均300〜500個のLEDが必要となる。
しかし、ほかのデバイスにおけるLEDの使用拡大も不足の要因になるだろう、とiSuppliは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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