競合ではなく協調を--グーグルCEOが示したモバイル事業者との協力姿勢 - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年02月19日 07時30分

 Googleは、多量のデータを使用する精巧なアプリケーションを製品ラインに加え続けており、また検索アプリケーションだけでなく、モバイルOS「Android」やスマートフォン「Nexus One」のようなハードウェアにも力を入れて、モバイル業界にさらに深く進出しているため、しばしばモバイル事業者から疑いの目を向けられている。

 またGoogleは数年前、米国のワイヤレス周波数帯に入札して、人々を驚かせた。結局Googleがワイヤレス周波数帯ライセンスを落札することはなく、同社は競売の終了後に、ルールによって特別なオープンアクセス条項が有効になるところまでワイヤレスライセンスの価格を引き上げるためだけに入札したことを認めた。

 Googleは先週、毎秒1Gビットの転送能力を持つ実験的な光ファイバブロードバンドネットワークを立ち上げる予定だと発表し、再び人々を驚かせた。

 しかし、Schmidt氏はプレゼンテーションの質疑応答で、不安を感じるMobile World Congressの参加者に対し、Googleは平和的に事を進めると請け合った。また、聴衆の1人が、Googleはワイヤレス事業者を「単にデータを転送するだけのプロバイダー」にしようとしていると主張したところ、同氏はこれに異議を唱えた。

 「われわれはキャリア企業の成功に頼っていると、非常に強く感じている。セキュリティとロードバランスのために高度なネットワークを必要としている」(Schmidt氏)

 Schmidt氏は、キャリアと顧客の精巧な課金関係が鍵だと説明した。また、キャリアはモバイルサービス向けの基本的なプラットフォームとして機能しながら、サポートや教育を提供できることを強調した。同氏はさらに、Googleも顧客にサービスを提供するが、より良い検索結果、より正確な位置情報データ、より適切なアプリケーションを得るためにGoogleと情報を共有する顧客に依存することになると語った。

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