Tesla Motorsは、草創期にある電気自動車市場から分け前を得たいと熱望する投資家たちから、株式市場で1億ドルの資金を調達する適当な時期だと判断し、米国時間1月29日に新規株式公開(IPO)の書類を提出した。
Teslaによると、IPOからもたらされる利益は、電気だけで走るスポーツカー「Tesla Roadster」の生産継続と高級セダン「Model S」の開発に使う計画だという。
同社は目論見書の中で、2009年1月から9月までの9カ月間に937台のRoadsterを販売し、売上高は9330万ドルになったと述べた。Teslaの貸借対照表は、同社が2億3000万ドルの累積赤字を抱えていることを示している。
Teslaの幹部らは、2008年には株式を公開すると語っていたが、過去1年半にわたる厳しい経済環境がその計画を狂わせた。創業7年目の同社は、これまでのところベンチャーキャピタル企業から資金を調達しており、Daimlerからも出資を得た。Teslaは自社で自動車を生産するほかに、Daimlerをはじめとする他の自動車メーカー向けにパワートレインの製造も手がける意向だ。
IPOの動きに先立ち、Teslaは1月21日、米エネルギー省から自動車業界向け融資4億6500万ドルの承認を受けた。この資金は、Model Sの生産設備をカリフォルニア州に建設するのに使われる見込みだ。
Teslaは、エネルギー省からの融資とIPOの利益で、2012年にModel Sの生産を開始し、2013年までに2万台を生産する予定だ。電気だけで走る同モデルは300マイル(約480km)もの連続走行が可能で、価格は5万ドルの予定だが、7500ドルが税額控除になるとみられる。
環境技術企業や投資家らは、株式市場から資金を調達する能力について自信を見せている。電池メーカーのA123 Systemsが2009年にIPOで成功を収めたのに続き、2009年12月には太陽光発電システムを手がけるSolyndraもIPOを申請した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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