広告ネットワーク「Kauli」を提供するKauliは2月1日、「ポストインプレッション効果広告」の提供を開始した。
Kauliでは、ユーザーがどういった意図や目的を持ってサイトを訪問したかを分析し、最適な広告を配信する「コンセプトマッチ広告」を提供している。2009年9月にサービスを開始しており、広告配信メディア数はブログや個人メディアを中心に約1万、月間インプレッション数で数億後半となっている。
今回提供するポストインプレッション効果広告は、同広告ネットワーク上で提供する新たな広告商品で、ポストインプレッション(間接コンバージョン)効果の最大化を目的にしたもの。
ポストインプレッションとは、あるメディアで広告を閲覧したユーザーが、その場で広告をクリックしない場合でも、その広告が記憶に残った結果として、最終的に検索エンジンなどを経由して広告主のサイトにアクセスし、コンバージョンにつながること。
ポストインプレッション効果広告では、コンセプトマッチを用いて、ブランド名や商品名といったスモールワードの広告を複数サイトにて複数回露出してポストインプレッションの効果を高める。その後、そのユーザーがその商品の購入に至るまでの間接コンバージョンを測定する。
Kauli代表取締役の蛯原健氏は、「リスティング広告はビッグワード(ダイエット、保険といった検索エンジンで多く検索されるキーワード)に偏重してしまいがち。その結果、競合が多く離脱率も高くなる。ポストインプレッション効果広告でスモールワードを複数配信することで、スモールワードでの流入などを向上できる」と語る。
Kauliでは2009年末頃から一部試験的にサービスを導入しており、「ビッグワードをリスティング広告で、スモールワードをポストインプレッション効果広告で配信したところ、検索エンジン経由での顧客単価が、以前の3分の1まで減少した事例もある」(蛯原氏)という。
Kauli取締役の高田勝裕氏は「今までの広告というのは、ユーザーの購買行動の流れの一部を『クリック』という行動で切り抜いていたもの。この広告では、広告を見た後の行動を通して成果を判断する。この広告分野に本腰を入れて開発していきたい」と語る。
同社では今回の広告配信技術や効果測定技術に関する複数の特許を出願しており、今後国際特許を含めて出願を進める予定。またアジア圏を中心に海外へも事業を展開するとしている。
なおKauliでは、今回のサービスリリースに合わせて、先着100名までの無料トライアルキャンペーンを実施する。キャンペーンの申し込みは、Kauliと取引のある代理店への問い合わせが必要となる。
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