NTTドコモは1月29日、2010年3月期の第1四半期から第3四半期まで(2009年4〜12月)の連結業績を発表した。端末の販売については下げ止まりつつあるというが、音声収入の減少をパケット通信収入の伸びが補えず、減収減益になっている。
営業収入(売上高)は前年同期比4.0%減の3兆2424億円、営業利益は同5.9%減の7027億円、純利益は同4.2%減の4193億円。通期見通しに対する進捗率は営業収益が75.8%、営業利益は84.7%と計画通りに進んでいる。
減収の主な要因は音声収入の落ち込みだ。1契約あたりの月間平均収入(ARPU)で見ると、新料金プラン「バリュープラン」と通話時間の減少がそれぞれ200円ほどの減収につながっており、結果として音声ARPUは450円程度下がった。パケットARPUは70円ほど伸びているが、落ち込みを補うには至らなかった。
第3四半期の総合ARPUは5470円。ただしこのうち110円は、月々の余った無料通信分を自動的に2カ月繰り越す「2ヶ月くりこし」の引当金の計算方法を見直したことによりかさ上げされている。
端末の販売台数は第3四半期で前年同期比6.9%減の420万台。第1四半期からの累計では同12.0%減の1301万台となっており、「減少幅は減ってきている。一定の下げ止まり時期を迎えたのではないか」(NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏)とした。
905iシリーズや705iシリーズの利用者が2年間の契約期間を終えて買い換え時期に入ったこともあり、2009年冬モデルや2010年春モデルは、2009年夏モデルよりも販売数が伸びているとのこと。内訳としてはSTYLE seriesが販売数全体の60%ほどを占めている。
第3四半期の解約率は0.45%と、これまでの水準を維持している。
今後の施策としては、パケットARPUの向上と海外展開に力を入れる。パケット定額制サービス「パケ・ホーダイダブル」の加入者を増やすとともにメニュー画面を分かりやすいように改善したり、コンテンツをメール配信したりすることでウェブアクセスを増やすとのこと。
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