「iTunes」ストリーミングの可能性--業界関係者が語るアップルとレーベル各社の思惑 - (page 3)

文:Greg Sandoval(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年01月25日 11時36分

 Robertson氏によれば、Appleのストリーミングサービスがサブスクリプション音楽サービスを侵食し始めれば、Appleとレーベル各社の間にほかにも衝突が起こるかもしれないという。Appleが世界中のどこのユーザーにも音楽をストリーミングできるとしたら、サブスクリプションに月々8ドルを払う人はいるだろうか。筆者は、サブスクリプションサービスは聴き放題の音楽を提供すると指摘したが、Robertson氏は、音楽ファンにとって最も重要な楽曲は、概してすでに所有している音楽だと述べた。

 「iTunesのストリーミングサービスができれば、レーベル各社が新しいサブスクリプションサービスを作り上げる可能性が閉ざされるかもしれない」(Robertson氏)

 そうなるかもしれないが、筆者が話を聞いた2人の音楽業界の関係者は、Appleとレーベル各社との間にRobertson氏が語るようなとげとげしい関係は存在しないと言う。双方が、何年にもわたって穏当な持ちつ持たれつの関係を築いてきた。この関係者によれば、Appleが音楽ストリーミングをレコード会社に無理やり飲ませようとするのは、Appleらしくないことであり、同社の利益にならないという。

 情報筋が筆者に示唆したところでは、音楽業界の関係者にとってRobertson氏の予測が正しいように思われないもう1つの理由は、レーベル各社はストリーミングサービスに対して必ずしも追加の利用料を要求しないだろうということだという。Appleが同社の計画を明らかにしていない以上、それを評価するのは、誰にとっても少し難しいと情報筋は話す。

 Robertson氏と音楽業界の関係者とが同意できることが1つある。それは、Appleがクラウドの中に頭を突っ込んでいるということだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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