米国時間1月11日に発効した、いくつかのバージョンの「Microsoft Word」について販売を禁じる命令に対し、Microsoftはおおむね準備を整えていたものの、若干の影響が表面化した。
この販売差し止め命令は、比較的新しいバージョンのWordに実装されたカスタムXML機能が、カナダのトロントを拠点とするi4iの特許を侵害しているとの判決が下されたことに由来する。これにより、当該機能を含む「Word 2003」および「Word 2007」の販売を禁じる命令が出されていた。
Computerworldが報じているように、MicrosoftのオンラインストアではOfficeのほとんどのエディションが削除された。太平洋標準時午後1時30分現在では、「Office Ultimate 2007」エディション(679.95ドル)のみが在庫表示されていた。
Microsoftはまた、技術者向けサイトMSDNおよびTechNetから「Office Professional Edition 2003」を削除した。ただし同社によれば、「Office Standard Edition 2003」は現在も提供しており、Office Professional Edition 2003も、MSDNおよびTechNet会員向けにまもなくオンライン提供する予定だという。
Microsoftは11日午後、新たな声明を発表し、次のように述べた。「当社は、裁判所の決定に応じる措置を講じており、ソフトウェアを修正して米国市場に投入する予定だ。今回の措置は大多数の顧客にとってほとんど影響がないに等しく、試用版と購入版のいずれのオプションもまもなく入手可能になるだろう」
Microsoftは、判決に従ってWordを修正したことを明らかにするとともに、同社が「新たなソフトウェアを流通チャネルに投入する過程にある」と述べた。
「この過程に時間はかからない」とMicrosoftは述べ、米国外の顧客が通常のオンライン購入オプションを利用できることを指摘した。「米国内では、『Office Home and Student 2007』スイートはオンラインでダウンロード購入が可能になっており、他のスイートは小売店で提供している」と、同社は述べている。
Microsoftはさらに11日、「Office for Mac」を修正してカスタムXML機能を削除する予定であることを認めた。「Office 2004 for Mac」および「Office 2008 for Mac」の既存ユーザーに対しても、任意アップデートにより当該機能を削除する。
Microsoftの広報担当者Kevin Kutz氏は声明の中で、「Office for Mac製品は特許侵害の対象とはならなかったが、販売差し止め命令の順守に関して起こり得る懸念を軽減するために同製品を修正する予定だ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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