マイクロソフト、「Word」特許侵害訴訟で再上訴--販売差し止め命令は受諾

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:湯本牧子、小林理子2010年01月12日 10時56分

 Microsoftは米国時間1月8日、「Microsoft Word」をめぐるi4iとの特許侵害訴訟において再び上訴した。ただし同社は、1月11日に発効したWordに対する販売差し止め命令に応じることも明らかにした。

 Microsoftは、大法廷による上訴審での審理、または今回の訴訟を審理した小法廷が再審理の許可を出すことを求めている。陪審は2009年12月、「Word 2003」および「Word 2007」のカスタムXML機能がi4iの特許を侵害しているとの決定を下し、裁判官は賠償金を科したほか、当該機能を含むWord製品の販売を禁じる命令を出した。

 Microsoftは、8日の声明の中で次のように述べている。「本日、当社は米連邦巡回控訴裁判所に対し、i4iの訴訟において小法廷による再審理と大法廷による再審理の両方を求める申し立てを提出した。この申し立てでは、裁判の手続きと損害賠償の決定にかかわる重要な争点について詳述している。2009年12月22日の判決は、ここに述べたような争点を、すでに確立されている判例とのあいだに生じさせるものだとわれわれは考えている。当社は、今後の特許侵害訴訟で適切な保護対策を適用する場面において、今回の決定が裁判官の権威を弱めることになると懸念している」

 Microsoftはまた、Wordの販売差し止め命令に従うことも明らかにした。同社はすでに、カスタムXML機能を削除した新しいバージョンのWordの出荷を開始している。

 更新情報:i4iの会長を務めるLoudon Owen氏は、声明の中で、今回の動きが予想されたものであったと述べた。

 「われわれが勝利する確信は変わらない。当面の措置として、Microsoftに対する差し止め命令は今から3日後の1月11日に発効する。Microsoftが差し止め命令の条件に従う義務を負った現在、当社は事業の構築を続けていくつもりだ。i4iは、このカスタムXML機能を必要とする各方面の顧客に協力する用意ができている」

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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