Googleの「Chrome」ブラウザは一般公開から15カ月が経過した2009年12月、世界ブラウザ市場のユーザーシェアで「Safari」を上回った。
ウェブ分析企業のNet Applicationsが、同社サービスを使ってウェブサイトネットワークにアクセスする月間1億6000万人のユーザーへの調査を基に発表した統計結果によれば、Chromeのシェアは3.9%から4.6%に急増したという。Safariのシェアは4.4%から4.5%に拡大した。
Chromeのシェアが急激に拡大したのは、Googleが「Mac OS X」およびLinuxコンピュータ向けに最初のChromeベータバージョンをリリースしたためである。それまでは、開発者プレビューバージョンのみが公開されていた。
12月の時点では、Googleは2010年1月12日に「Chrome 4.0」ベータバージョンを「安定バージョン」へ昇格させる予定だったが、現在、そのリリース予定日は「Chromium」の開発カレンダーから削除されている。この遅延の理由として、考えられることが1つある。Mac向けベータバージョンと現在のMac向け開発者プレビューバージョンは、新しいChrome 4.0の主要機能である拡張をまだサポートしていないのだ。つまり、ユーザーがある程度までブラウザの機能をカスタマイズできるようにするこの機能は、Mac OS Xマシン上での広範なテストがまだ行われていないのである。
さらに、Net Applicationsの統計結果によれば、MicrosoftのInternet Explorer(IE)のシェア減少は依然として続いており、利用率は63.6%から62.7%へと低下した。IEが失ったシェアの大半は、2位の「Firefox」が奪っている。しかし、2009年11月から12月にかけて、Firefoxのシェアは24.7%から24.6%に減少した。
Microsoft、そして2001年に初めてリリースされた「IE6」ブラウザのサポートを嫌うウェブ開発者にとって嬉しい知らせがある。「IE8」が旧バージョンのブラウザから徐々にシェアを奪い、最も多く使われているブラウザバージョンになろうとしている。
IE8のシェアは2009年11月から12月にかけて、19.3%から20.9%に拡大した。その一方で、IE6のシェアは22.1%から21%に縮小した。
1990年代の最初のブラウザ戦争で「Netscape」を打ち破った後、Microsoftは自己満足に陥ってしまった。しかし、Firefoxの登場と、ほかのブラウザのシェア拡大により、IEチームは再び精力的に活動するようになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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