「BlackBerry」の電子メールがまたもや全米規模で届きにくくなるという障害に見舞われた米国時間12月17日、Research In Motion(RIM)は2009会計年度第3四半期(11月28日締め)の決算を発表した。BlackBerryスマートフォンの売れ行きが好調で、業績はアナリスト予測を上回った。
第3四半期、RIMの利益は前年同期比で59%増加した。利益は6億2840万ドル(1株あたり1.10ドル)で、前年同期は3億9630万ドル(1株あたり69セント)だった。
アナリスト予測は1株あたりの利益が1.04ドル、売り上げが約37億8000万ドルというものだった。
RIMによると、第3四半期の同社のスマートフォン出荷台数は1010万台で、新規加入が440万件あったという。アナリスト予測では410万件の新規加入で出荷台数950万台となっていた。
業界ウォッチャーの間には、Googleの「Android」をOSに採用した「Motorola Droid」の登場でBlackBerryの販売は打撃を受けるのではないか、という声もあった。Android搭載機はVerizon Wireless通信網向けに現在2機種販売されており、Droidはその1つだ。米国でAppleの「iPhone」はAT&Tの通信網向けのみに販売されているが、その最も強力な競争相手がVerizon Wireless向けスマートフォンであるDroidだ。
BlackBerryの好調な売れ行きは、RIMの第3四半期に投入されたDroidなどのAndroid搭載機が同社の大きな脅威とならなかったことを示している。
ところで、第3四半期決算が発表された当日、発表に先立ちBlackBerry利用者の電子メールが全米規模で障害に見舞われた。同社は17日早く、BlackBerry顧客の一部がウェブベースの電子メールにアクセスできていないことを認めた。会社のサーバを通じて電子メールを受け取っているユーザーには影響がなかった。また、通話とテキストメッセージも障害の影響を受けなかった。
Verizon Wireless、T-Mobile USA、Sprint Nextelなど大手通信事業者の通信網すべてで、BlackBerry利用者に電子メールの障害が発生したようだ。AT&Tはコメントせず、問い合わせはRIMにしてほしいと述べたが、カリフォルニアなど各地のAT&T利用者から同様の問題が生じているとの報告があった。
RIMによると、この電子メールサービスの問題は解決したが、一部では電子メールの回復が遅れるおそれもあるという。障害が起きた原因はまだ調査中だ。
RIMの広報担当者は電子メールで、「BlackBerryユーザーの一部に影響が生じた今朝の問題について、RIMはすでに問題を特定し、解決しました」と述べている。「たまった電子メールの処理のため、お客様の一部にはまだ遅延が生じているかもしれません。RIMは引き続き問題の原因を調査しています。ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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