IDC Japanは12月14日、国内産業分野別IT市場における2009年上半期の実績の分析と、2009年から2013年までの市場規模予測を発表した。2009年の市場規模は前年比7.7%減の11兆8488億円にとどまる見通しだ。
2009年は、ほぼ全ての産業分野において投資規模が縮小するという。特に輸出の減速に苦しむ組み立て製造は14.6%減の1兆3836億円、金融危機に伴う市場の低迷に苦しむ証券/その他金融は堂13.1%減の2696億円と、マイナス幅が大きくなる。
一方、医療分野では2012年4月から原則化されるレセプトのオンライン化対応とそれに伴う医療情報ネットワークの構築などによって2009年もわずかながら増加し、同0.5%増の4531億円になると見込んでいる。また、官公庁も、中央官庁の業務/システム最適化プロジェクトなどにより、同0.3%増の7438億円となる見通しだ。
2010年後半以降は経済環境が好転することから、一部の大企業を中心に延期していたIT投資が再開されるとIDC Japanでは見ている。しかし、2010年もIT投資全体の本格的な回復は見込まれず、2010年の成長率は0.7%減となり、銀行や組み立て製造などが回復する2011年にプラス成長に転じると見ている。
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