Googleは今後、Googleアカウントにサインアップせずに同社の検索エンジンを利用するユーザーに対しても、カスタマイズされた検索結果を提供することを目指す。
Googleは、最長180日間ウェブ検索の履歴を保存し、同社がブラウザ内の匿名クッキーと説明するデータを利用して、ユーザーの検索クエリと最も頻繁にクリックする検索結果を追跡する。同社は数年にわたり、Googleアカウントを持つユーザーに対し、こうした履歴に基づいてカスタマイズされた検索結果を提供してきたが、今後はGoogleアカウントを持たないユーザーでも、検索履歴に基づいてカスタマイズされた検索結果を受け取ることになる、とGoogleは米国時間12月4日にブログ投稿の中で述べた。
Googleは例として、「SOX」という検索クエリを入力しても、野球ファンがボストンやシカゴのチームを調べるときと、会計士が四半期決算で調べものをするときとでは、意図が異なる場合があると動画で説明している。Googleは、特定ユーザーの検索プロフィールに基づいて、野球のスコアを掲載したページか、SOX法(企業改革法)の詳細が書かれたページへのリンクを、同じ検索クエリに関連する他のリンクよりも検索結果の上位に表示できる。
これはもちろん、検索結果だけにとどまる話ではない。Googleは、過去に行った検索のプロフィールを構築することにより、ユーザーがどういった広告を最も好みそうかについての見通しを得られるので、そうした検索結果の横により一層ターゲットを絞った(そして、より広告掲載料の高い)広告を表示できるようになる。
プライバシー擁護派は、これがオプトイン型サービスではなく、オプトアウト型サービスであるという事実に反発する可能性がある。以前は、カスタマイズされた検索結果を表示できるのは、Googleアカウントを登録したユーザーだけだった。また、Googleはこれまで常に、同社のサイトを訪問した全ユーザーの検索履歴を保存してきたが、こうした履歴に基づいて個々の検索結果を変更することはなかった。
Googleは、検索結果のパーソナライズを無効にする手順を慎重に説明している。またGoogleは、それぞれの検索クエリのセットがどのユーザーに結びつくのかを把握していないと強調する。しかし実質的に、サインインせずにGoogleで検索する人々でさえも、Googleが同社の検索結果および広告のターゲティングを改善するのに利用される可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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