「iPhone」と「iPod touch」を狙う危険なワームが出現

文:Don Reisinger(Special to CNET News) 翻訳校正:佐藤卓、高橋朋子2009年11月24日 14時07分
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 「iPhone」を狙う新たなワームが登場した。

 前回見つかったiPhoneワームは、「脱獄」(ロック解除)状態のiPhoneの壁紙を、「リックロール」で有名な歌手Rick Astley氏の画像に変えてしまうだけだったが、今回の新しいワームは、個人情報を盗まれるおそれがある。

 今回のワームは、オランダのISPが現地時間11月20日に存在を確認したものだ。その後、セキュリティ企業のSophosが報告したところによると、このワームの攻撃対象となるのは、脱獄済みのiPhoneと「iPod touch」だけだという。

 Sophosは現地時間21日付けのブログ記事で、このワームは「従来のPCのボットネットのように指揮統制の手法を用いる」と述べ、ユーザーに注意を呼びかけた。「(このワームは)2つの起動スクリプトを設定する。1つは起動時にワームを実行するためのもの、もう1つはリトアニアにあるサーバへの接続を確立し、盗み出したデータをアップロードして、ボットマスターに制御を明け渡すためのものだ」とSophosは説明している。

 脱獄とは、Appleの「App Store」で入手できないアプリケーションをiPhoneとiPod touchにダウンロード可能にするための手法で、2年ほど前から行われている。

 Sophosによれば、このワームがユーザーを攻撃する事例が複数のISPで見つかっており、オランダのUPC、オーストラリアのOptusのほか、世界数カ国のT-Mobileでも報告されている。さらに悪いことに、このワームは3G回線経由よりWi-Fi経由の方が速く広まる。感染した端末のユーザーは、Wi-Fiを利用するとバッテリ寿命が極端に短くなることに気づくだろう。これはワームが「さかんなネットワーク活動」を行うことが主な原因だと、Sophosは述べている。

 感染した端末には固有の番号が割り当てられるため、攻撃者は個々の端末を簡単に特定できる。このワームはまた、mTAN(携帯端末用の取引認証番号)という名称で知られる、SMSを用いた認証システムを見つけ出そうとする。Sophosによると、mTANは銀行がよく利用するシステムで、顧客が自分のオンライン口座にログインするさい、顧客の携帯電話にSMSでログイン用のパスワードを送信するものだという。

 要するに、これは深刻な脅威だということだ。

 Sophosは、このワームに感染したiPhoneまたはiPod touchのユーザーに対し、Appleが提供する最新ファームウェアにアップデートした状態に復元するよう勧告している。現時点で、この問題を解決する手段はほかにない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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