Dellは米国時間11月19日、2010会計年度第3四半期(8-10月期)の決算を発表した。売り上げは前四半期より若干増えたものの前年同期比で15%減、利益は前年同期比54%減となった。
売上高は129億ドルで、アナリスト予測の128億〜135億ドルの範囲内だった。1株あたりの利益は(税引き前の経費および無形固定資産償却費用の6セントを差し引いて)17セントで、前年同期の37セントから54%の減少となった。
10月にPerot Systemsを買収したことを除くと、第3四半期はプラスの材料がそれほどなかった。出荷もDell全体で前年同期比5%減となった。
最高財務責任者(CFO)のBrian Gladden氏は、第3四半期決算に悪い影響を与えた要因として、在庫の増加と「Windows 7」搭載機の予約需要が低調だったことを指摘した。
Gladden氏は19日に行った報道陣との電話会見で、「Windows 7発売前の数週間に、注文が鈍る時期があった。在庫が動かず、人々はWindows 7発売がどうなるのか見守っていた」と語った。「(10月22日の)発売以降、注文は急増した。その影響は10月の売り上げにわずかに反映されたが、出荷は第4四半期を通じて行われることになる」
Gladden氏は、第3四半期に見られたプラスの兆候をもっと指摘しようと、「第2四半期の売り上げが前年同期比23%減だったことからすると、かなり改善できた」と述べた。
Dellはコスト削減と企業向け事業の立て直しに可能な限り力を注いでいると、Gladden氏は語った。同社は企業顧客に重点を置いて投資を行っているため、過去1年間の景気の下降でとりわけ大きな打撃を受けたが、状況は上向き始めているという。
「特に大企業と中小規模企業については、結果から明るい兆候が見て取れる」と、Gladden氏は語った。
2010年早々にいわゆる「買い換え」のサイクルが始まり、企業は新しいPCの注文を開始するとDellは見ている。
Gladden氏はまた、2つのコンシューマーセグメントについて具体的に述べた。まず、中国とブラジルに限定して発表されたばかりのスマートフォン「Dell Mini 3」についてはこうだ。
「われわれの戦略はキャリアを中心に据えたものだ。中国移動(China Mobile)とはすでにつきあいがあり、3G通信に対応したネットブックを大量に販売している」とGladden氏は語った。同氏は、ブラジルと中国はDellにとって大きなチャンスだと話す一方で、Dell Mini 3が近い将来に米国その他の市場にも投入されるのかという質問には回答を避けた。
次に、ネットブックについては、「コスト面で難しさが増しているセグメントの1つ」だという。いずれは主としてキャリアと取引することになるとGladden氏は語った。また全般的に、PC業界ではローエンドのノートPCにおける急速な価格低下により「競争の原理が強く働いている」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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