Microsoftは自社でPCを製造していない。しかし、同社のオンラインストアや直営店で販売するコンピュータにインストールされるアプリケーションについては、積極的にカスタマイズを行っている。
Microsoftは同社のPC小売り店で、「Microsoft Signature」体験と呼ばれるカスタマイズを実施している。具体的には、「Windows Live」スイート、アンチウイルスの「Microsoft Security Essentials」、ジュークボックスの「Zune」、そして「Bing Maps 3D」といったMicrosoft製品のほか、「Adobe Flash」や「Adobe Reader」などが含まれる。ブラウザは「Internet Explorer 8」で、デフォルトの検索サイトはBingとなる。
Signature(お墨付き)のあるコンピュータはMicrosoftの直営店2店で販売される。同社の最初の直営店は米国時間10月22日アリゾナ州スコッツデールに開店した。2店目はカリフォルニア州ミッションビエホに、米国時間10月29日に開店する。また直営店以外に、オンラインのMicrosoft Storeでも米国全域にPCが販売される。
Microsoft Signatureの取り組みの目標は、顧客のPCにおける最高のソフトウェア体験とMicrosoftが考えるものを顧客に提供することだ。
Microsoft小売り店部門でチーフテクノロジストラテジストを務めるKevin Eagan氏は、インタビューに対し、「Signatureは、準備が整ったPCの印だ」と語っている。「これは『Windows 7』の潜在力を真に引き出していくことになると考えている」
システムに搭載するものを、Microsoftがすべて決定するのではない。コンピュータメーカーもハードウェアの特長を生かすソフトウェアを追加できる。ただし、試用版や「ごみウェア(crapware)」は認められない。
「ほかの小売り店が(PCに搭載するソフトを)決めるように、われわれは同様の取り組みを(コンピュータメーカー)パートナーと密接に連携して行う」と、Eagan氏は述べている。
直営店ではインストア体験の一環として、顧客が望めばほかのソフトウェアでも、Microsoftのスタッフがインストールを手伝う(Appleの「iTunes」のようなライバル製品であってもだ)。店内でブラウザやデフォルトの検索サイトを変更するのも可能だ、とEagan氏は言う。
「顧客が望むものを提供していきたい。100%満足して店を出てもらえるように」とEagan氏は話す。
Eagan氏によると、Microsoftは、ほかの小売り店でも可能なカスタマイズの選択肢を提供するわけだから、同社は規制に関して懸念はしていないという。
「われわれが行うことは、顧客からすると選択肢の追加なのだと、強く確信している。選択肢の拡大は、顧客の利益になると考えている」(Eagan氏)
すでにPCを所有していて、Microsoft直営店の近所に住んでいるという人は、自分のPCを持ち込むとMicrosoft Security Essentialsを無料で追加してもらえる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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