ソフトバンクは10月29日、2010年3月期上半期の連結決算を発表した。営業利益、経常利益、純利益ともに過去最高を記録している。
売上高は前年同期比1.5%増の1兆3492億円、営業利益は同28.1%増の2306億円、経常利益は同47.9%増の1735億円、純利益は同72.1%増の707億円となった。
好業績を牽引したのは主力の携帯電話事業。iPhone 3G/3GSの販売が好調で、データARPU(ユーザー1人あたりの月額データ通信利用料)が1990円にまで伸びた。基本料や通話料を加えた総合ARPUでも、2009年3月期第4四半期を底に上昇に転じている。
「iPhoneのデータARPUはほかの端末に比べて高く、しかも当初の想定以上に売れている」(ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏)。データトラフィックの増加に対応するため、当初2200億円としていた2010年3月期の設備投資を400億円追加し、2600億円とする計画だ。
また、総務省から認定を受けた1.5GHz帯の利用計画については、7.2Mbpsの高速通信が可能なHSPA端末をまずは市場投入するとした。「2010年に発売される端末はほとんど、1.5GHz帯も利用できるようにする」(孫氏)。より高速な通信が可能になるDC-HSDPAという技術を使った端末については、2011年に発売予定とのこと。
孫氏はソフトバンクモバイルの抱える課題について問われ、1.24%という解約率の高さを挙げた。競合であるNTTドコモの場合、解約率は0.44%(2010年3月期第1四半期)、KDDIのauも0.72%(同第2四半期)だ。孫氏は高い解約率の理由について、「第2世代携帯電話の停波に伴ってお客様に移行を勧めていることと、2年の割賦販売の契約期間が終了した顧客がいるため」と説明している。
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